2005年9月 2日 (金)

時を越えて

050902991 NHKにまで、江戸ガイドで出演するようになった石川英輔さんの出世作。印刷関連の本業では大先生なのに、一所懸命若い女の子のことを調べようとしていた姿がなつかしい。
 当時(今も)はSF好きな女の子なんていなかったから、聞くだけ野暮というもの。田中優子教授の出現がなければ、続編はどうなったことやら。
 これは、時代劇の恋物語ではない。
 しっかりしたプロの芸者――一見20代実は16歳の乙女、生まれは1807年!のいな吉姐さんと、実に都合よくいい思いをする1920年代生まれのおっさんの時を越えたラブストーリーなのだ。
050902101 食後の運動で、富岡八幡宮入口から永代通りを大手町まで歩く羽目になって、二人を思い出した。

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2005年8月30日 (火)

理想的ペット

 ペットがいとおしいのは、私たちの生活の範囲内に入ってきた彼らを擬人化して受け止めるからだ。花や、さらには無生物のものでさえ愛する人がいる理由は、きっとそれだろう。
 ……犬のおかあさんが、猫の子を育てたりするのも同じ現象だろうが、その場合は擬犬化して子猫を見ているってことになるのかな。 

ソファで寝ていて、ふと気がつくと、こういうものが目の前に迫ってきたことがあります。ご飯をねだって、顔をぺろぺろしに来たんですが…

 怖いと思うより、うらやましい! 
 どうせ猫も飼えない甲斐性なしです、私は(´ヘ`;)

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2005年8月27日 (土)

ロボット最前線

050827sfm SFマガジン――ついつい習慣で買ってしまう。まあ、長いつきあいだから。
 今月号はロボットSF特集。ちょっとは代金に見合っている。
 おもしろみより実益優先の無骨な産業用ロボットとは違うお楽しみ<夢の>ヒト型ロボットが、少しずつ進化しているようだ。小説より、向井淳『ロボット開発最前線2005』は、その辺を紹介してくれていて参考になる。みなさん好きだね頑張っているね!

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2005年8月13日 (土)

竜のでてくるお話

dragon_g2    『ドラゴンの戦士 Dragon Flight』
 1968年にまとめられたこのシリーズは、
 元々は前年SF雑誌アナログ1967年10月号に掲載された中篇だった。アメリカSFファンダム史上、初めて女性に与えられたヒューゴー賞でもある。アン・マキャフリィは、いまではアメリカファンタジー界の巨匠。
 38年も前の話だから、当然か。
 最新作『竜とイルカたち』が今月翻訳出版。絶版の多い早川書房にしては、続いている。
 なんでも<あり>のマキャフリィは許せない。
 そんな風に首をひねっていると楽しめない。

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2005年8月11日 (木)

伝説の龍

dra 針金細工のドラゴンもあります。
 なんとも言いようのないリアリティ!

 そうは言っても、もともと存在しない生き物。似ているかどうかは、見る人の気分次第。中国系タイ人が作ったドラゴンだから、つまるところ中華風の竜。アーキタイプ(原型)は私と共通。
 オートバイなどのようなリアルのコピーより、SFマニアの私としてはこっちの方が好み。
 リグ・ヴェーダを連想させるアグニも素晴らしいけれど、神様ばかりじゃ違う<世界>を夢見てもらうのは難しい。対立物があってこそ! そう提案したら、おもしろがって出てきた。
 多少人相が悪いのは、針金細工上こうなっちゃうのだ! 
 キティちゃんみたいには、どうやってもなるまい! 

 針金をいっぱい使っているので、材料コストは高いのだ。
 ……さすがに、ここまでくるとバンコクを訪れる旅行者も手を出しかねるようだ。あるいは私の手元にいるものが最後のドラゴン(在庫)となるかもしれない。

 ドラゴンの出てくる物語は山ほどある。

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2005年7月23日 (土)

猫入門書『ジェニィ』

ポール・ギャリコのこの小説を抜かして、猫小説を語っちゃやっぱりいけないだろう。
cat001 1950刊1972訳新潮社 文庫のロングセラー。

 SFや剣と魔法ファンタジーの手だれフリッツ・ライバーのようなどマイナーで、知る人ぞ知る作家とは違い、映画『ポセイドン・アドベンチャー』の原作者としても有名なギャリコは、アメリカの人気作家であった。元々スポーツライター――今の金子達仁さんみたいな存在だった。
 日本では猫好き以外へのひろがりには乏しいようだ。
 猫大好きピーターが、真っ白な猫になってしまって過ごす冒険の日々。この人は、猫をとっても理解している。

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2005年7月16日 (土)

ガミッチの憂鬱

扶桑社1998刊『魔法の猫』SF、ホラー、ファンタジーで、猫が重要な役割をしている小説のアンソロジー。ほぼ決定版に近いが、まだ手に入るのかなあ。
cat_l1c 最重要なのは  『跳躍者の時空
   Space-Time for Springers』
 主役のガミッチからは<馬肉の大将>と呼ばれているフリッツ・ライバーの作品。
 ファファード&グレイ・マウザーシリーズが今年やっと翻訳終了。『ランクマーの二剣士』は1968年出版だから、もう37年も待たされた。ハリー・ポッターなど問題外! なんて言っているからマニアって言われちゃうんだよなあ。
cat_l1b創元推理文庫の方が入手可能かもしれない。 
 その昔、中島らもさんが『明るい悩み相談室』で喝破したごとく、実際のところ、猫も何も考えていないのかもしれない。
 そうじゃないとすれば、ガミッチが史上最高の猫哲学者であることに疑いはない。

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2005年7月15日 (金)

夏への扉

The Door into Summer
cat003 猫が登場する話は山ほどある。護民官ペトロニウス――ピートが「アオウ、クムオーン(てやんでえ)!」と怒り狂うこの作品は、タイムトラベルSFの名作としても有名である。
 しかしハインラインが書いたのは1957年! 
 物語がハッピーエンドになった2001年4月27日はとっくに過ぎたってのに、いまだに売れ続けている。

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2005年6月 5日 (日)

ナノテクセンサー

 バイオニクスが騒がれるようになってしばらくたつが、まだ目をむくような具体的成果はない。しかし要素技術は着々と蓄積されつつあるようだ。ナノテクノロジーも一歩一歩進んでいる。 

ジュリアス・ディーンは135歳。毎週、大金を投じた血清やホルモン類によって、常に代謝を異常に保っている。
neuromancer もちろん体内には、微細処置装置を埋め込み、血液中のデータを常時監視しているという設定だ。ナノテクを駆使したバイオテクノロジーガジェット(小道具)と、意識の電脳空間への投企によって可能となったファンタジーの現実化を行い、ファッショナブルな語り口でサイバーパンクブームを巻き起こした『ニューロマンサー』の世界がいずれやってくる。
 ウィリアム・ギブスン1984 早川書房1986黒丸尚訳
 ――もう20年経ってしまったんだなあ。

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2005年6月 2日 (木)

PDA?

P(ピンきり)・D(どれでも)・A(あなたのために)
myth14 元の英語がどんなんか未確認だが、超苦心の翻訳。
 センス・オブ・ワンダーとは、ほど遠いマジカルランドシリーズ。手の内を全部見せつつ駄洒落と予定調和で終る、落語みたいな変なファンタジー。SF色が強いので、最初はちょっと戸惑うかもしれないが、まだこのシリーズを知らなかったあなたは幸せ者! 
 その第14弾『大魔術師対10人の女怪』
 ロバート・アスプリン&ジョディ・リン・ナイ共著2003
早川書房2005矢口悟訳。
 今度の次元は、ウー。従って彼らの呼び名はウーズ(原語のスペル不明。どういう意味だろう?)当て字は、邑人。これは<むらびと>と読ませたいのか? 
 ちなみに主人公は汎人(ぼんじんだよなあ)。
 この羊を思わせる人々の行動が、日本を皮肉っているようで……。

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2005年5月29日 (日)

どちらが現実なの? 

「じゃあ、この家をお買いになったら?
 ――つまり現実の世界でもよ」
 術師はこちらをふりむいた。
「どちらがより現実なのかね。あなたの世界と妖精郷と」

jack_giantチャールズ・デ・リント
『ジャッキー、巨人を退治する』1987
創元推理文庫1995森下弓子訳。
「魔法に覆われた現代の日常を描かせれば、彼の右に出る作家はいない」とオースン・スコット・カードに言わしめた傑作ファンタジー。
 ハリー・ポッターの予定調和の世界とは、まったく違うサスペンスがここにはある。

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2005年5月14日 (土)

ものづくり解体新書

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 ご存知だろうか?  隠れたベストセラーである。
 日刊工業新聞の書籍検索から、解体新書でサーチすると出てくる。小さな書店では、ほとんど置いていない。
 理工学書専門の丸善ならだいたいそろっている。

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2005年5月 5日 (木)

たったひとつの冴えたやりかた

 連休の最終日。暑くもなく寒くもなく、散歩にはちょうどいい時間。
 午後の多摩川べりは、そぞろ歩きの家族連れがいっぱい。
050505suido_brige
 センス・オブ・ワンダーできる機会が、そうそう毎日あるわけがない。日常生活は、掘っては埋める作業の繰り返し。いちいち驚いていたら作業が進まない。電車は遅れる(´ヘ`;)
tiptree_rift そうして大人は、みずみずしい感性などどこかへ置き去りにして、子供時代にそんなものを持っていたことすら忘れてしまう。SF用語としてではなく、いつのまにか環境教育用語、いや幼児教育用語になってしまっている<センス・オブ・ワンダー>は、大人にこそ必要なものなのだ。

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