カテゴリー「えいりあん論考めも」の15件の記事

2013年3月 2日 (土)

ボディメイク4:骨と肉

えいりあん・めもらんだむ

 YCATさんのこのブログにゲストライターとして書かせてもらうようになった最初の記事に書いたことだけれど、私はかつてBMI22をキープしていた。でも、当時のBMI22の身体がどうにも居心地悪くなって、BMI20に変更した。2008年の夏のこと。その時点で受けた人間ドックの結果を見て、怪しい項目の精密検査をして、耐糖能異常と潜在性甲状腺機能低下症が判明した。
 そこからSMBG(血糖自己測定)と人体実験の日々が始まったために、予定外にBMIはさらに1落ちてしまった。


 体重が減るのはいいことだ、という認識の人が多いのではないかと思う。

 そうとは限らない、という話をしたい。

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2012年12月15日 (土)

スパゲッティぎらい

えいりあん・めもらんだむ

 チューブに繋がれて生きるのは嫌だと言う人が居る。
 機能を補助するたくさんの管とケーブルに繋がれた重態患者の姿を見て、不自然だ残酷だ可哀想で見ていられないと言う人が居る。

 尊厳死を宣言(Living Will)している人も居る。

 たとえば、癌末期(おとなしいタイプではない癌で、他臓器への遠隔転移が複数ある第IV期)で抗癌剤治療を拒否してホスピスケアを選択する、とか。

 そのイメージするところは、よくわかるよ。

 実父が癌で亡くなる前、どこまで延命処置を施すか主治医と相談して予め決めたのは、ほかならぬ私だから。実母が入院中、脳梗塞の再発作を起こしたときに、主治医からかかって来た電話に昇圧剤は使うけれど人工呼吸も心マもしない等々返事したのも私だから。

 尊厳死の宣言書は「私は、私の傷病が不治であり、かつ死が迫っていたり、」と始まる。

 癌末期とか大規模な脳梗塞とかは、まあ確かに「不治であり、かつ死が迫っている」と言っていいだろう。

 とはいえ、壊死した脳容積が100 cc以上という大きな梗塞巣を抱えた実母は、6年半経った今も生きているんだけどね。それもアンチ・チューブ派には忌み嫌われる胃瘻を造設して。実母は、胃瘻を通しての栄養で4年間命を繋いだ後、口から食べることを思い出して、今では100 %経口摂取だ。(「チューブで栄養を流し込んで生かし続ける」というイメージだけで胃瘻に反対する人たちに言いたいことは、どらねこさんちでコメントしたから、ここではもう触れない。→どらねこさんの胃瘻栄養に思うこと胃ろうは全廃は望ましいことなのか?

 しかし、数多くのチューブに繋がれることが起こり得るのは、癌や脳血管障害のような先の経過が読める病気の末期ばかりではないのだ。

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2012年2月 5日 (日)

クライシス2:基礎が肝腎

えいりあん・めもらんだむ

 夫が、自転車で通勤中に、事故。

 自分で話ができる状態ということと搬送先病院だけ聞いて、タクシーで駆けつける。詳しい状況は、病院で検査しないとわからないのだから、救急隊員に聞いてもあまり意味ないし。

 保険証と印鑑2本、ボールペン。
 コップと箸とスプーン、タオルとティッシュ、歯ブラシ、スリッパ、パジャマ、下着に靴下。
 自分の食べ物(プロテイン・バー)と飲み物(ペットボトルにプロテインを溶かして持って行く)。
 タクシー待ちの間に、入院グッズを揃える。あっという間。私、入院患者家族経験値は充分に高いので。
 って、この手のスキルはこれ以上要らないんですけど~~~。(ToT)

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2012年2月 3日 (金)

クライシス1:骨を折り、身を削る

えいりあん・めもらんだむ

 昨年12月はついに1本の記事もアップできなかった。
というのも私事で恐縮だが、11月下旬から怒涛の入院患者家族月間だったから。

 まず母が大腿骨頚部を転倒骨折した。
 骨粗鬆症を持つ高齢者にはよくある話で、手術しない限り寝たきりになってしまう。
 が、認知に問題のある高齢者を入院させてくれる病院は少ないのも、よくある話。

 こういうときのために2箇所の病院に定期的に通院してカルテを更新していたのに、今は、整形外科医も足りないのね。びっくり。どちらの病院も整形外科の体制不充分で受け入れ不可。

 開業医から紹介された病院では高齢・高リスクを理由に断られた。
 リスクって、糖尿病・心房細動・高脂血症・高血圧・脳梗塞の既往・脳梗塞後遺症としての認知症・・・

 そりゃ、まあね。
 でも、そのまま寝たきりにしたら、1年以内に死ぬ率はおよそ1割。骨折は死に至る病なんだよ。

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2011年6月29日 (水)

変転の合理―――アララな生活3

えいりあん・めもらんだむ

 インスリンは、血糖値を下げるホルモンである。
 グルカゴンは、血糖値を上げるホルモンである。

 ここの読者の大半は、こういう認識なんじゃない?
 とすると、高インスリン血になっている人以外は、グルカゴンを忌み嫌う?

 でも、べつに血糖値を上下させるために、これらのホルモンがあるわけではなくて、血糖値の変化は各ホルモンの作用の結果だと考えたほうがいい。本来の作用は、

 インスリンは、アナボリック(同化)ホルモンである。
 グルカゴンは、カタボリック(異化)ホルモンである。

 アナボリック(同化)作用というのは、食べた栄養(エネルギー)から身体を作ること。
 カタボリック(異化)作用は、身体を分解してエネルギーにすること。

 カタボリック、と聞いただけで拒絶反応を起こすのは、筋トレやっている人。
 ウエイト・トレーニーにとって、カタボることは故障することと並ぶ恐怖の対象だから。

 休日だけのなんちゃってトレーニーの私でも、カタボリックの文字にはビビるもん。

 でも、よく調べると、話は変わるのだ。

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2011年5月30日 (月)

肉食者の憂鬱―――アララな生活1

えいりあん・めもらんだむ

 最近、私の身体は、どうもグルカゴン分泌が亢進している気がする。
 もう少し正確に言うと、グルカゴン分泌が易刺激性になっている気がする。

 だって・・・、肉食で血糖値が上がるんだよ?!

 まあ問題になるほど高くなるわけではないのだけれど、とにかくだけを食べると私の血糖値は上がるのだ。

 ウソだぁ~、と思う? まあ、データを見てくれ。

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2011年3月 9日 (水)

ダメージ・コントロール : 運動と血糖調節4

えいりあん・めもらんだむ

 運動で血糖値が上がる。
 いくらハードな無酸素運動をやったといっても、未だ境界型でインスリン感受性は抜群に良いと言われている身体にもかかわらず、血糖値が上がる。それも、少々の糖質を食べて上がる場合より、よほど急峻なグルコース・スパイクだって出せる。

 ・・・これはショックだったわよ。
 
 まあ私はIGT(耐糖能異常)だからそういうことも起こり得るとしても、耐糖能正常な陸上選手が朝食前の長距離ランニングで糖新生させたら、食後より高い血糖値になったというデータ(→過去記事:アドレナリン・ハイで紹介)には、さらにショックを受けたわよ。

 私の例では、加圧+ウエイトトレーニングで血糖値を上げたのは、グルカゴンと成長ホルモンとアドレナリンだった。これに対して、血糖値を下げるホルモンは、インスリン・・・だけ

 もちろん、運動時の筋収縮で細胞表面に出てきたGlut4によるインスリン非依存的な血糖取り込みで下がる分もある。私にできる筋力トレーニングの強度なんて実はたいしたことなくて、無酸素運動と呼ぶには恥ずかしいレベルだから、このメカニズムもきっと働いているはず。加圧トレのエクササイズが5種目、各75回の筋収縮。その後の筋トレは種目により30回とか45回とか60回の筋収縮で、6種目。もっと軽負荷・高回数のグループ・エクササイズで血糖取り込みできる事前摂取カーボ量25 g相当の、半分~2/3は取り込める運動だというのが、私の実感なんだけれどなあ・・・。

 しかし、今は運動による筋肉への取り込み分はちょっと脇に置いておいて、ホルモン作用について考えてみよう。

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2011年1月24日 (月)

グルカゴン・バランス : 運動と血糖調節2

えいりあん・めもらんだむ

 かつて読んだ順天堂の河盛先生の講演の記録に、

犬を走らせると血糖値は全く変わらないが、犬の体のなかでは非常にダイナミックなことが起きている。筋肉がブドウ糖を猛烈な勢いで取り込み、その分肝臓がブドウ糖をたたき出しているから低血糖にならない。(中略)つまり正常な人に運動をさせても血糖値は変わらない。これはインスリンとグルカゴンがきちんと働くからである。ところが糖尿病の方に激しい運動をさせるとグルカゴンは分泌されるがインスリンは足りない。すると運動中に血糖値はむしろあがってしまう。

とあった。(これを最初にどこで読んだのだったか、思い出せない。紙媒体だったかもしれない。検索しても見つからないので、同じ講演のレポートから引用した。)

 おいおい、ひょっとして私はうちの犬にも劣るのか?

と内心不安にかられながら、犬と一緒に1時間走ったり歩いたりしてから血糖値を測ったら、別に変わっていなかった。
 大丈夫、私の身体は、犬なみの運動での血糖取り込みと、分泌されたグルカゴンの作用による糖放出をちょうどバランスさせられる。

 では、人なみの運動ではどうなのだろう?

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2010年12月17日 (金)

エンプティ・スピリッツ、チキン・ハート

えいりあん・めもらんだむ

 最初にお断りしておきますが、この記事は、血糖コントロールのために飲酒やサプリメント摂取をなさっている方々に異議を申し立てるものではありません。皆さん、充分に調べた上で自己責任でその方法を選択なさったわけですし、私はそういう方々の勇気に感嘆しています。これは単に、私がそういう手段を採らないのはなぜか、を一度確認しておくための覚書です。

 「酒を飲めば、血糖値は下がるよ」と何度も言われたことがある。私が飲まないものだから。

 私が酒を飲まないのは単純に酒が嫌いだからなのだけれど、仮に嫌いでなくとも、血糖値を下げるためにエタノール摂取を選ぶことはしないだろう。
 たしかに飲酒すれば低血糖になる時間帯ができるだろうし、その結果としてHbA1cは下がるだろうけれど、でも、HbA1cを下げることが目的ではないもの。

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2010年10月12日 (火)

アップサイドダウン―――インスリン感受性の光と影

えいりあん・めもらんだむ

 食事やら運動に気を使って血糖値を抑え込んでいるのに、HbA1cは変わらない。(7月の4.9 %を除く。1回こっきりだから、今のところ棄却しておく・・・(;_;))
 SMBG(血糖自己測定)データが低めに推移した月の後は、少しくらいHbA1cが下がってくれてもいいのに、なぜ私のHbA1cは動かないのだろう。

 早朝空腹時血糖値が3桁の日々が半年くらい続くのだから、HbA1cは5 %台半ばで当然だろう、と言われそうだけれど、実は私の場合、医療機関での静脈血採血による血糖値データ はSMBG(血糖自己測定)データより低く出る。こんなふうに。↓

医療機関で採血した静脈血血糖値と血糖自己測定値の比較
測定年月 採血機関 静脈血血糖値 SMBG値
2010年 8月 人間ドック 90 mg/dl 直前99、直後97 mg/dl
2010年 7月 クリニック 86 mg/dl 直後101 mg/dl
2009年10月 クリニック 89 mg/dl 直後99 mg/dl
2009年 8月 人間ドック 89 mg/dl 直前100、直後91 mg/dl
2009年 7月 クリニック 89 mg/dl 直後107 mg/dl

(注:人間ドックでは朝、クリニックでは夕方の採血で、どちらも空腹時。)

 SMBG値のほうが医療機関での測定値より、最小で7 mg/dl、最大で18 mg/dl高くなっている。私の使っている血糖測定器は、全血のグルコース濃度を血漿グルコースに換算して表示する仕様なので、この差は指尖末梢血と静脈血の差なのだろう。
 だから、SMBGでぎょっとする数字を見ても、『で、でも本当はもう少し低いのよ!』と内心思っていたし、この差を加味するならHbA1cは5 %あるかなしかの水準が妥当なんじゃないかと不満だったのだ。

 まあ、血糖値とHbA1cは良く相関すると言っても、同じ平均血糖値に対してHbA1cは±1 %も上下するのだという(あーう、このデータが一昨日まで糖尿病ネットワークに載っていたのに、今見たら削除されていました。元ネタはたしかDiabetes Careの論文だったので、見つけたらリンク張ります。→このグラフ。ちなみにグラフでいちばん低い血糖値あたりの7 mmol/lは126 mg/dlに相当。2010/11/18追記:dm-netのファイルが復活していました。→こちらのグラフ。)から、0.5 %程度の差について議論しても意味ないのかもしれないが。

 それでも、HbA1cで1 %の差は大きいよね。
 それを全部、個人差と片付けられるのは、ちょっと釈然としない。

 個人差はあって当然だと思うけれど、それがどういう原因で生じるのか、少しは説明してもらいたいものだ。

 ・・・と、つらつら考えてみた。

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