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2013年1月26日 (土)

ボディメイク3:腎と肉

えいりあん・めもらんだむ

 さて、もう半年も経ってしまったが、7月末に受けた人間ドックの結果である。

Egfr

 おいおいおい、腎機能が年々悪化?

 eGFRが60 ml/min未満って、2012年6月に出されたCKD(慢性腎臓病)診療ガイド2012に従うと、G3aA1じゃないのさ。黄色分類。

 でも、血清クレアチニンが年々増加しているのは、私にとってはむしろ当然のことなのだ。だって、一所懸命筋肉を増やそうとしているのだもの。
 おまけに昨夏の人間ドック受診日は、トレーニングした日から中2日しか空けておらず、まだ筋肉痛が残っていたから、その影響も無視できない

 クレアチニンはそもそも筋肉のエネルギー代謝で産出されるので、筋肉量に比例する

 それなのに、血清クレアチニンからeGFRを推算する式には、性別と年齢の補正しか入っていない。

 私はこれでも、同年代の女性の平均よりは筋肉があるつもり。

 筋肉量に影響されない腎機能の検査といえば、シスタチンC

 クレアチニンは腎機能が相当低下してからでないと変化しないのに対して、シスタチンCは早期から検出するのに適していると言われているのだから、こちらを検査するほうがいいんじゃない? 定期的に検査に行っている代謝内科でお願いしてみる。

―― 人間ドックで腎機能に赤マークがついちゃったんで、シスタチンC検査してくださ~い。

「このくらい、気にすることありませんよ」

 おおっと、想定外のリアクション。

―― じゃ、じゃあ微量アルブミン尿検査を。もう1年していませんし。

 この頃は週末毎に、有料老人ホームで実母に面会→救急病院に姑の見舞い→別の有料老人ホームに舅を送って行くという三角巡回ツアーしていて、ろくに筋トレできていなかった時期。だから、尿検査に影響はないはず・・・と内心考えながらのリクエスト。なにしろ、下肢トレーニングをがっつりやった翌朝の検査であれば、微量アルブミンどころかタンパク定性でひっかかる自信があるからね。(^^;;;

「いやー、HbA1Cの経過から言って、糖尿病性腎症のはずありませんから、それも要りませんね」

 糖尿病性以外の原因で腎機能が悪化していたら、もっとヤヴァイじゃないかー!

 いいよ、いいよ、かかりつけの婦人科のセンセに頼むから。
 標榜は婦人科・内科だし、「なんでも相談してください」が口癖のセンセだもん。


―― こんな人間ドックの結果が来たんで、シスタチンCの検査お願いします。

「シスタチンCって、出したことないんですが・・・。半年くらいしてからクレアチニンの再検査でいいんじゃないですか?」

―― 趣味の筋トレの影響があるんじゃないかと思うんですよね。だから、筋肉量に影響されないシスタチンCのほうが・・・

「筋トレってダンベル体操とかですか? そのくらいなら関係ありませんよ」

―― ダンベルも使いますが、マシンとかバーベルとかも・・・

「バーベルって、10キロくらいですか?」

―― いえ・・・、自分の体重より重いの担いだりとか。

「・・・・・・・・・採血室へどうぞ」


 ようやくゲットしたシスタチンCの検査結果。

Cysc


 ほれ見ろ、ばりばり正常値やん。

 同じ血液試料から出したクレアチニン。

Re_cre

 ああ、やっぱりトレーニング量が減ったからカタボって筋肉が減ったみたい。

 でも、人間ドックの結果よりは低いとはいえ、この血清クレアチニンの数値から計算しても

eGFR cre = 67.4 ml/min./1.73m2

となって、GFR区分でG2。


 一方、シスタチンCから計算したら

eGFR cys = 110.8 ml/min./1.73m2


 何よ、これ。


 こんなに違っていいもんなの? こんなに食い違う推算値が腎機能の指標になっているの?


# ちなみに、eGFRの計算はこちらのサイトが便利です。推算式も載っています。



 eGFR cre が実態と乖離する例が多いことは問題視されていて、血清クレアチニンとシスタチンCの両方を取り込んでGFRを推算する式が、昨年7月に提案された

 この新しい式で出したeGFRは、クレアチニン単独による推算値よりもシスタチンC単独からの推算値よりも、実測値との一致が良かったという。


 さっそく、この論文の表2に載っている式で計算してみる。

 再検査の血清クレアチニン = 0.70 とシスタチンC = 0.66 から計算したら
eGFR = 106.6 ml/min./1.73m2

人間ドックの血清クレアチニン = 0.82 とシスタチンC = 0.66 からでは
eGFR = 102.5 ml/min./1.73m2

 ほとんど変わらない。・・・つまり、このレヴェルではシスタチンCのほうが強く反映されるってことね。

 ま、いずれにしろ、eGFRが100越えなのだから、CKDの心配は無用だわね。


 しかし、この式の適用には、大きな問題がある。

 黒人の場合は、結果に1.08をかけるという人種による補正係数が示されているのに、黄色人種に対応した係数がないのだ! おーい、アジアの医学研究者たち、頑張ってくれよ〜〜。



 ところで、88歳2型糖尿病の実母の主治医の専門は腎臓内科で、3ヶ月毎にシスタチンCを検査して経過を診てくれている。筋肉量の落ちた高齢者では、血清クレアチニンからのeGFRは腎機能を実力より過大評価してしまうからである。その実母のeGFR creは36くらいなのに対し、eGFR cysは29とか。果たして、eGFR cysのほうが悪くて、おそらくこれが実態。

 それでも実母は、悪化スピードが緩やかなので、糖尿病性腎症ではなく加齢による腎機能低下だと診断されている。透析にも至っていないし、水分やタンパク質の摂取制限もない。

 まあ、そんなもんなのよ。┐(゚~゚)┌



copyright (c) 2013- えいりあん
 転載厳禁。引用の際は、ブログ「血糖を管理する日々」に言及の上、リンクを張ってください。

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