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2012年3月27日 (火)

カーボ増量計画。

えいりあん・めもらんだむ

 私は耐糖能異常(IGT)だけでなく、潜在性甲状腺機能低下症も抱えている。

 甲状腺ホルモン(freeT3とfreeT4)は下限すれすれの低空飛行とはいえ一応正常範囲内に入っているが、甲状腺刺激ホルモン(TSH)の値が高い。
 私のデータはこんな感じ。

Tsh

 私が受けている血液検査機関のTSHの正常範囲は、0.35~3.73μU/ml。発覚以来、2回だけ正常範囲に入ったことがある。
 ・・・ただし、この検査上の正常範囲というのは実は広過ぎて、2以上ならすでに身体にとっては甲状腺ホルモンが不足だと感知されていることを示すという説もある。

長文注意報! 興味とお時間のある方は、お進みください。

 
 TSHが6μU/mlくらいになると、自分でわかる。
 7を越えるといろいろと症状が出て、きつい。

 甲状腺ホルモン値は正常範囲内であっても、機能低下症の症状が出ているなら治療を開始するべきだというのが、最近のコンセンサス。(アメリカでも、日本の専門医でもね。(^-^) 専門外の医師には理解のない人がいるという話は聞くけれど・・・というか、甲状腺機能低下症は気づかれにくい病気なのよ。)

 治療法は、甲状腺ホルモンの補充、一択

 これまで3回ほど、甲状腺ホルモン剤を呑み始めようかという話があった。
 足りないものは足せばいい、と私も思う。

 思うのだけれど、服薬を見送って経過観察で来た理由は、私のTSHがかなり変動するから。

 ホルモン補充して、逆に甲状腺機能が亢進してしまうのが怖い。甲状腺機能亢進がトリガーになって心房細動が起こり始めるかもしれないのが、怖い。私の家系は、年を取って心房細動になった人が多いので。母の脳梗塞は、心房細動に由来する心原性脳塞栓だった。

 とはいえ、治療開始を検討した3回のうち2回は、去年だ。
 だいたい、私の基礎代謝が低いのも、LDLコレステロールが高めなのも、不活発な甲状腺のせいなのよ。甲状腺ホルモンを補充すれば、こういう問題も一発解決が期待できたりして。
 それ以上に、じわじわと自分の生きるエネルギーを削り取られるような、低下症の症状をやり過ごすのに、いいかげん疲れてきた。薬を呑んで楽になるのなら、始めたい気もする。

 でも、その前にまだ試していないことが、ある。
 ・・・ということで、ここからようやく本題。



 カーボ摂取量が甲状腺に影響する、という話がある。

 この話、実は前から知ってはいたのだけれど、私が潜在性甲状腺機能低下症になったのは、まだ自分がIGTだと知る前からだし、その後ローカーボな食生活に入ったからといって特に悪化したということもないし、・・・で、無視していたのだ。
 でも、甲状腺ホルモンの服用を始める前に、一度、カーボで甲状腺機能を少しでも持ち上げられるかどうか、試しておきたいと思った。

 ウエイト・トレーニーは減量期にカーボ・カットするけれども、やり過ぎたら甲状腺機能低下に陥って基礎代謝が落ちてしまう、と怖れられている・・・少なくとも、一部のトレーニーには。

 その根拠は、この論文

 1982年の古い論文なもので、私もこのアブストラクトしか入手できていない。(だから、今まで記事にしなかったのよ。(u_u;;;)

 肥満者を対象に、低カロリー食でカーボ量をいろいろ変えた食事をしてもらったら、カーボが少なすぎると甲状腺ホルモンレベルが低下してしまった、というデータ。摂取カーボが甲状腺ホルモンに影響する量には閾値があって、総カロリー量(360、645、1200カロリーと変化させたけれど)によらず、それは120グラムだ、という結論。

 このデータを知っているトレーナーは、減量期でも120 gはカーボを摂れとか、カーボ・カットは短期間限定にしろとか指導する。(脳のために1日130 gカーボを食べろと言うトレーナーは、私は聞いたことがないけれどね。)
 マフェトン理論の食事編でも2週間徹底的にカーボ・カットして糖毒を抜くけれど、その後は漸増させて行って、炭水化物不耐症でなければ、C:P:F=40:30:30にする。アトキンス・ダイエットだって、ケトン・モードにして痩せた後は120 g/日までカーボ摂取量を上げる。

 甲状腺ホルモンレベルを下げないために、カーボを1日120 g。

 うーん・・・
 根拠が1982年の論文で、欧米人の肥満者を対象とした実験てのが気に入らないなあ。

 とはいえ、これは、脳にカーボ130 gの話みたいな条件付きの計算値ではない。(→過去記事:DRI食事摂取基準:カーボ130 g/日は脳に必須?
 れっきとした実験値だ。

 カーボと甲状腺の関係については去年の夏にもあちら こちらで議論されていたけれど、クリティカルなカーボ摂取量は上記論文以外には見当たらない。

 私のカーボ摂取量は、平日が1日100 g、トレーニングする休日は1日130 g。

 平日の摂取量を、あと20 g増やしてみる。

 耐糖能最強の朝食でのカーボ摂取量を50 gから65 gに。
 お風呂上りのプロテインを溶かす水のうち110 gを牛乳に変更して、カーボ+5 g。

 私の場合、カーボ50 gを摂るいつもの朝食メニューでは、血糖値はほとんど上がらない。(→過去記事:デザート・ロード――モーニング・マジック(1))これを65 gまで増やすと、一応ピークが立つ。・・・が、何回か測定したけれど、最高で127 mg/dl。このくらいのピーク、耐糖能正常者だって出る(→過去記事:西欧の正常)のだからいいわよね。

 夜に牛乳を110 g追加すると、夕食後下がった血糖値が再び上がってしまうのだが、これも130 mg/dl未満にはおさまるから、気にしない。

 カーボ平日120 g、休日130 gの生活を続けること1ヶ月、TSHは少し下がった。
 前掲のグラフの最後の2点の間に、カーボ120 g生活の1ヶ月間が入っている。

 ただ、これでカーボ120 g以上が甲状腺機能に効果ありとは結論できない。
 私のこれまでのTSHの変動はもっと大きいから。

 ちなみに、グラフの右から4点目から3点目への急激なダウン。この時は、落ちた代謝を無理矢理活性化すべく、3週間めちゃめちゃ追い込むトレーニングをした。・・・これは効いた、と思った。でも同時に、こんなこととても続けられない、とも思った。

注! 私はTSHのみ軽度上昇、fT3、fT4は正常範囲内、という病態なので自己責任でハードな運動をしましたが、甲状腺ホルモン値も低下している方は真似しないでください。甲状腺機能低下症では筋肉症状も出る場合がありますし、ミオパチーも警戒しなくてはなりません。・・・まあ、ハードに動こうという気がそもそも起きないとは思いますが。

 その後、家族の入院騒ぎの中で再びTSHが上がってしまったのだが、とてもトレーニング強度を上げることなどできない状態だったので、カーボ120 g実験に望みをかけてみたのだった。

 最後のトライ、のつもりでやった人体実験にしては結果がイマイチ・・・。
 TSH測定値は、5.59μU/mlだった。
 全然、楽になっていない。しかし、医師には「甲状腺ホルモン剤は、まだいいですね」と言われてしまうレヴェル。

 同時採血でのHbA1cは、5.4 %(JDS値)。
 前回の5.1 %より、少し上がった。
 しかし、5.4 %が高いか?と聞かれたら、私は「誤差範囲」と答える。ついでだから、TSHとHbA1cを同じグラフに描いたものを出しておこう。

Tsh_a1c

 ほら、HbA1cもけっこう激しく上下動するのよ。5.4 %が出ては下がることを何度も繰り返している。
 TSHとHbA1cに相関は・・・・・・ないみたいね。

 結局のところ、甲状腺にカーボ120 gが本当に必要なのかどうか、まだわからない。
 けれど、改善するか悪化するか、なんらかの変化が現れるまで続けてみようかと思っている。


copyright (c) 2012- えいりあん
 転載厳禁。引用の際は、ブログ「血糖を管理する日々」に言及の上、リンクを張ってください。

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