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2011年9月21日 (水)

這ってでも前進? 研究費は大事に使ってほしいね。

 日経メディカルにて、欧州糖尿病学会(EASD2011)(会員登録が必要です)での研究発表が報告されている。
 よく噛んで食事をすることで、あまり噛まないで飲み込む“早食い”に比べ、食後の血中グルカゴン様ペプチド(GLP-1)値とペプチドYY(PYY)値が上昇することが、肥満の人でも確認された
 ほほう、目の付け所は悪くない。

 この程度なら、それほど予算を使わずに済んだろうと思う。だって、ただの思いつき実験にしか見えないもの。
 一方、食後の血糖値やインスリン値の上昇については、両群で有意差はなかった。
 そりゃそうだ。健常人じゃ、全部なかったことになっちまう。
 肥満者でも同じことだって思わなかったのかしら? 斉藤氏は、「次の試験は、糖尿病患者を対象に行い、同様な結果を得たい」と語った。
 一緒にやれよウーラ、ラァ(´ヘ`;)
 まあ、他の報告がいかにも研究費の無駄づかいにしか見えないよりマシだけど、これが真実なら、咀嚼活動によって分泌されたものがなんであるのか? そんな病理学的研究に行かなきゃ、またしても無駄金を使ったことになる……そんな風には思わないのかなあ。
 ……金がない? 

 いけないことだけど、面倒なので全文引用。
 たまには、文句を言ってみませんか? 日経メディカルさん。

 よく噛んで食事をすることで、あまり噛まないで飲み込む“早食い”に比べ、食後の血中グルカゴン様ペプチド(GLP-1)値とペプチドYY(PYY)値が上昇することが、肥満の人でも確認された。これは、奥羽大学薬学部(福島県郡山市)の斉藤美恵子氏らが行った試験で明らかになったもので、9月12日から16日までリスボンで開催される欧州糖尿病学会(EASD2011)で、共同研究者である衛藤雅昭氏が発表した。同氏らの研究グループは、昨年の同学会で、健常人を対象にした同様の試験を行い、よく噛んで食事をした場合にGLP-1値とPYY値がより増大するという結果を発表していた。

 GLP-1は、小腸下部のL細胞から分泌され、血中グルコース値に応じてインスリン分泌を促進する。一方でPYYは、視床下部に働きかけて食欲を抑制することが知られている。そのため両者は、血糖値や中性脂肪、体重のコントロールに重要な役割を果たしていると考えられている。ところが、咀しゃく回数と食後の血中GLP-1値・PYY値に関する研究を発表したのは、同研究グループが初めてという。

 同研究グループは、BMIが25超の9人(男性5人、女性4人)を対象に試験を行った。被験者の平均年齢は40.7歳、平均のBMIは27.2、血糖値は99mg/dLだった。被験者は、12時間絶食後、翌朝に試験食を20分かけて食べ、食前と食後1時間の時点で、血中GLP-1値とPYY値の測定を行った。

 試験食は、パン、マーガリン、ゆで卵、蒸した野菜、バナナと牛乳で、蛋白質16%、脂肪32%、炭水化物52%を含む総カロリー630kcalのものだった。

 被験者は、一口分の食べ物を5回噛んで飲み込む方法と、一口分を30回噛む方法で、それぞれ別の日に試験食を食べた。斉藤氏によると、普通の速度で食べた場合、一口の咀しゃく回数はおよそ7~8回で、5回の咀しゃくは、“早食い”のような食べ方だという。

 食前・食後の血中GLP-1値とPYY値について比較したところ、咀しゃく5回群では、血中PYY値は食前が35.8pg/mL、食後が41.3pg/mLへ上昇したのに対し、咀しゃく30回群では、血中PYY値は食前が35.7pg/mL、食後は65.9pg/mLへとより大幅に上昇し、食後血中PYY値は5回群より有意に高値だった(p<0.01)。

 血中GLP-1値でも同様で、咀しゃく5回群では、食前の4.6pmoL/Lから食後16.9pmoL/Lへ上昇したのに対し、咀しゃく30回群では食前5.1pmoL/Lから食後29.3pmoL/Lへとより大幅に上昇し、食後血中GLP-1値は5回群より有意に高値だった(p<0.01)。

 一方、食後の血糖値やインスリン値の上昇については、両群で有意差はなかった。

 発表後、会場からの、「なぜ咀しゃく回数を30回としたのか」との問いに対し、衛藤氏が「日本の厚生労働省が、肥満予防対策として一口30回噛むことを推奨している」と答えると、登壇した司会者は、「我々の国でも、祖母が子供や孫に対してゆっくり食べるように言ってきたが、具体的な数字は欠けていた。良いアドバイスをありがとう」と結び、会場の笑いを誘った。

 斉藤氏は、「次の試験は、糖尿病患者を対象に行い、同様な結果を得たい」と語った。

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コメント

  YCAT様、お久しぶりです、めしのです。
  今回の試験は、健正者の場合、
 咀嚼回数が多い方が、グルカゴンが多く出る→血糖値が上がる→インスリンが出て血糖値を下げると言うことですね。

>次回は、糖尿病の人で同じ結果をえたい

 同じ結果って咀嚼回数が多いとグルカゴンとペプチドが多く出ると言うことですね。
 もし同じ結果になっても

>噛めば噛むほど高血糖
(を証明してくれそうで試験結果が楽しみですね)

 となった場合、グルカゴンとペプチドの値だけで血糖値は、測定はしても発表はないかもしれませんね。

投稿: めしの | 2011年9月25日 (日) 23:19

>咀嚼回数が多い方が、
>グルカゴンが多く出る
>→血糖値が上がる
>→インスリンが出て血糖値を下げると言うことですね。

 食べたはずの80gのカーボ(630kcalの52%を4kcal/g換算して)が、血糖値を変化させているはずであり、それにあわせてインスリン一次分泌が起きるってのが、ほぼ真理のように言われているのですが、そもそもそれすら数値的に把握できない。
 測定用の血液をどこから採取したかの情報がないんですが、まあ、腕の静脈ですよね、きっと。
 ということは、摂取したエネルギー源(カーボ)がブドウ糖(グルコース)として血中にあふれても、すぐ体内の末梢血管ですぐ消費されちまうのが普通で、分泌が足りないわけではない一般人が変化しないのは当然ですし、肥満した(インスリン抵抗性が高いとして)方はたぶん通常分泌量がすでに多い可能性がありますから、これまた変化しない。
 内臓周辺の動脈血を使って測定する手法が開発されない限り、何もわからない? 
 各個体で必要とされるエネルギー量を越える余分な量があれば、健常人とされる方々でも静脈血段階での高血糖があるかもしれませんが、この程度の量じゃ、たぶんわからないでしょう。
 もっと饅頭をよく噛め(^_^)
 角砂糖……は噛めないから、砂糖漬けのグミがいいかな? しこしこ。

>グルカゴンが多く出る→血糖値が上がる

 グルカゴン様ペプチド(GLP-1)とグルカゴンが同じものなのか、私にはよくわからないでいるので、間違っているかもしれませんが、GLP-1の薬効は肝臓での糖新生を抑えるってんですから、グルカゴン、もしくは同様に、肝臓貯蔵のグリコーゲン分解ホルモンの分泌を抑えるのでしょうから、ちょっと違うような気がします。
 内部保存分に対しては、下げる方向でしょうが、この場合、外部から摂取しているので、ごちゃごちゃになる……。
 いずれにせよ、インスリン分泌が促進されるってのが売りだったはずで……あれえ、どうやってそれを確認したんだろう? 
 GLP-1の直接注入での動物実験でインスリン分泌量の増加を確認したって情報はみたような気がしますが、実際の人体ではどうやって測定するんだ? 

 まだ激痛で這っている有様がつづいているので、資料を探す気になれません(´ヘ`;) もうちょっと時間をください。
 あ、調べていただければ感激! です。

投稿: YCAT | 2011年9月26日 (月) 08:10

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