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2009年8月25日 (火)

糖尿病を借りてきた猫にする方法

09081007 おお、文句なし! 
 これは、3年越しの杉本先生の労作。

 『糖尿病でもおいしく食べる』
 中外医学社TOP 2009/7/25発行

 現時点での血糖管理術のすべてが、ここに揃っている。
 しかも、うじゃうじゃのごたくだけじゃない。
 全部裏付けデータ付だ。
 糖尿病に関わる関係者、医師、コメディカル(看護師、栄養士、臨床検査技師、理学療法士)は絶対読まねばなるまい。
 もちろん、患者サイドは当然――だって、耐糖能異常(IGT)を管理するのは、結局自分なんだから。

前書き ポイントはこれ。

カーボカウントは自己血糖測定を通して学んでいった方がよい

 耐糖能異常(IGT)者にとっては当たり前の話だが、そうじゃない日本の医療関係者は、なぜかこれを理解しない。ADA(アメリカ糖尿病協会)編糖尿病患者のための カーボカウント完全ガイドもこれ抜きでは理解不能だってのに……やっぱり読んでいないとしか思えんなあ。
 すい臓を壊して、耐糖能異常(IGT)になれ! なんて言わない。
 せめて、ちゃんと読んで(´ヘ`;)
 カステーラさんが紹介している通り測って、測って、測りまくれは2型糖尿病患者の基本だ。インスリンを打たねばいけない1型糖尿病患者さんと違って、自分の限界カーボ量をつかめば、やめてもいいだけ、まだ楽ちんなのだ。

第1章 カーボカウントの価値説明
 体重管理は「エネルギー」、血中脂質(注 コレステロール)管理は「脂質」、血糖管理は「カーボ」でそれぞれ管理すべきだってことの説明。これは、ここでも散々主張、検証してきたことである。
 病態別栄養療法って言葉はちょっと重苦しいが、苦心のイメージ図は一見の価値がある。

第2章 血糖値を上げるのはカロリーじゃない。カーボだ。
 カステーラさんの検証データを使っての説明。
 見りゃわかるだろ! って声が聞こえそうだ。

 ここでショックなのは、老人保健施設での糖尿病食提供の実態。
 担当されて良好な血糖コントロールを確保していた69歳の患者さんが老人保健施設に入所され、机上の食事管理で、BMI18.5の痩せた体をヘモグロビンA1c4.8%にまで落とされたので、要望書を出したら、今度はカーボ比60%で増量されてしまい、ヘモグロビンA1cを5.9%にまで悪化させられた(´ヘ`;)
 これって、よく聞く話だけど、具体的データを見たのは初めて。さすがに医療現場にいらっしゃるだけある。こうした事実をご存知の方――特に栄養士さんは多いはずなんだけど、公的に発言する方は見かけない。
 それが、医師に嫌われたら安い給料すらもらえなくなる日本の栄養管理現場だっていえば、それまでの話だろうけど。

第3章 痩せた(BMI16-18前後)糖尿病予備軍患者への対応
 上記同様に、カロリー管理で食後高血糖、ひいてはヘモグロビンA1cの数値上昇が起こす患者さんは多い。それが、肥満者の多い欧米と違う日本の耐糖能異常(IGT)患者の特徴――これって間違いない事実と私も思う。しかし、ヘモグロビンA1cしか信用しない医師にはなかなかそこが見えないままなのが現実。
 ここに示されたグラフ、データを読んで、綿密な食事摂取量と食後血糖値の関連を知ろうとする医師が増えることを願うばかりである。
 ……それがカーボカウントするってことなんだけど。

第4章 カーボカウントの具体的手法が説明されている。
 インスリン分泌低下型糖尿病が日本に多いからこそ、カーボカウントは有効との主張は賛成だが、インスリン抵抗性がある肥満者も、インスリン分泌ができない1型の方も、血糖反応は共通だ。
 だからこそ、ADA(アメリカ糖尿病協会)編糖尿病患者のための カーボカウント完全ガイドも、この部分を基本としているのであって、あえて言うことではないのだが、日本では、応用編である投与インスリン/カーボ比の紹介が先に来てしまった。それで1型患者向けの考え方だという誤解がまかり通っている現状の反映なのだろう。
 超速効インスリンによる低血糖恐怖から、医師やコメディカル全般が必要に迫られて発想を変えたことが、逆に弊害になっている。
 SMBG(血糖自己測定)を全員にさせない故の混乱。アホや。

第5章 血糖値の増減についての原理解説
 ちょっと難しいかもしれないが、上記カステーラさんのデータや様々な検証データが理解を助けてくれるでしょう。

第6章 食文化についての考察

第7章 病態別に栄養療法を提案されている。
 インスリン抵抗性のある肥満タイプ。インスリン分泌の少ない痩せ型タイプ。そして、合併症が進行して腎機能に問題が起きてしまい蛋白制限が求められる方。
 それぞれに向けての詳細解説。
 ここでも具体的血糖値測定データを提示することで、理解の助けになっている。踏み込んだカーボカウントテクニック学習になっているので、患者サイドは、わからずとも一通り目を通すべきだろう。医療サイドは、真摯に受け止めて、杉本先生のサイトで、(匿名でかまわないんだし)問いただしてみればいいのだ。

第8章 どのようにカーボカウントを指導すればいいのかを考察。
 医師より、栄養士さんが読むべきものだが、医師の指示待ちの方が多い以上、どっちが先かは、微妙な問題だ。あえて言えば、すでにカーボカウントを理解し導入されている栄養士の方が、周囲の誤解を解くための理論武装として有効かもしれない。
 ここにREE(安静時基礎代謝)の概念、データがあればもっと理解されるだろうに残念。
 どこかの偉い学者さん、どうにかして現実化してちょうだいな(´ヘ`;)

第9章 インスリンを含めた薬物療法との関連解説。
 これは、応用編となる。
 働き盛りで、どうしてもカーボを大量摂取せざるを得ない人もいる。そんな方には参考となるだろう。
 最新のインスリン使用療法の紹介も興味深い。
 インスリン投与が動脈硬化、心筋梗塞へとつながる可能性についてのエビデンスはまだないが、無駄に余剰投与する(健常人であれば、過剰分泌)必要はない。
 生活強度が低めで、甘味やごはんなどのカーボ中毒でないなら、インスリン頻回注射(強化インスリン療法)などせず、BOT(Basal Insulin 持効型インスリンを併用した経口薬治療)療法が有効なはずだが、肝心の食事療法がカーボカウント知らずで底抜けしているので、無駄にヘモグロビンA1cを高めて治療に失敗している事例が多いらしい。
 ここまでずっと読んできた医師なら、有効化できるはずだ。インスリン分泌が遅延、低下しているなら、ちょっと外から補ってやればいいんだもん。
 私がそうしなければならなくなるのはいつかな? 

第10章 短い章だけど、これは杉本先生の反省でもある? 

第11章 ここは半分愚痴かな(´ヘ`;)
 2001年に細谷先生が喝破した下記概念から抜出さないと、将来展望はないだろう。

食べ物・栄養という取り組み方は、栄養素欠乏症を解消するための手立てであった。

 歴史的経緯、日本での受容事情解説、エビデンスの有無を含めて、現時点でわかっていること、特にわかっていないことを明確に記述することで知ったかぶりを排除し、摂取栄養素の代謝を基礎から説明した上で、現実の血糖推移、体重推移を、人体実験データで裏づけ、さらに、そこから医師と患者の人間関係の考察を、平明に、かつ統一された語調で語っている!
 やったね! と叫べるほど総合できているけど、結局は、患者サイドが勝手に自己管理していく方が早いような予感もある。
 それでは遅々たる歩みでしかなく、わかる人だけが得をするだけだろうけど(´ヘ`;) 

 医療従事者、特に栄養士さんには読んでほしいなあ。

 <指導><教育>なんて上から目線を脱皮し、ちゃんとした人間関係ができて、本当に栄養相談をお願いされるようになっても、日々の血糖管理をうまくやれずに糖尿病合併症に進ませてしまい、失明や脚の切断などを見なければいけない苦しみを味わっている方は多いはずだ。
 この本を読んでカーボカウント(食後血糖値の測定によるカーボ摂取方法のコントロール)がわかれば、もうそこから解放されます! 
 患者の理解が進めば、教える栄養士側も楽しいはず。
 血糖値が上がらない現実は、楽しいですよ(^!^)

 ま、ケチってのはいくらでもつけようがあるもので、この書を受け入れない方はたぶん大勢残るだろう。

1-簡単な How to 以外拒否する方。
2-長い文章、さらにはこんなに丁寧な解説じゃ逃げ出す方。
3-身近な上司からの指示以外無視する方。

 読んでもらえるのはA4サイズ(週刊誌大)の紙一枚だけ。
 それがビジネスの世界で報告書を作る鉄則。

 興味があれば、いくらでも読んでもらえるけど、そう動機付けするのが至難なのだ(´ヘ`;)
 もちろん、ここに書かれている事実は、耐糖能異常(IGT)/糖尿病に対処したい方にとって、最低限必要なものばかりだ。

 せめてタイトルをセンセーショナルにすべきだったろうな。

 専門出版社の中外医学社じゃ、これが限界だろうけど、さすが株屋! の東洋経済新報社のネーミング『主食を抜けば糖尿病は良くなる』のインパクトには、やっぱり負けるなあ。
 <なおる>と書かず<良くなる>ってのは、ヒポクラテスへの義理なのか、医事法がらみの配慮なのか、実に微妙な、かつ絶妙表現。
糖尿病を飼いならせ!』なんて、どうだったろうね? 

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コメント

 当方、青森の片田舎中の片田舎在住。
 発症時のヘモ値が7.8にも関わらず、現在のヘモ5.2に至るまで、主治医は薬の処方を信じてやまない模様です。

 薬・・・一切、飲んでないけど。

 病院から是非にと自己測定器をレンタルされてさ、カーボハイドレードの怖さを知ってさ、「医療廃棄物」である、ランセットを棄てて貰う度に、看護師さんに呼ばれます。
「なんで、こんな頻繁に測定する必要があるのかな?」

 まともに答えて、看護師さんが怪訝な顔をするのを確認するしかないんです。
「どうして?・・ここで炭水化物なの? 脂質なんじゃないの?」を確認するしか・・・。

 なにせ、片田舎ですから。

投稿: ハンモック | 2009年8月26日 (水) 22:24

 ごぶさたです、ハンモックさん。
 更新をサボっていて恐縮です。

 片田舎であろうと、都心の大病院であろうと、狭いサークルに棲んでいるひとの常識は、世の中の常識からずれがちです。

>「なんで、こんな頻繁に測定する必要があるのかな?」

 こういう看護婦さんこそ、読んでもらいたい本です。
 ネットのアドレスは、教えても見てくれないってのがパターンです。この本を見せるのが一等手っ取り早いです。
 
 ……そこで、感動させられれば、新たな出会いもあるかも(^!^)。

投稿: (管) | 2009年8月27日 (木) 05:41

Why 130 g per day, and how?


 全体的に優れた著書であることは私も賛成いたしますが・・・、諸手を挙げて大絶賛とはまいりません。

p.85  米国糖尿病協会は最低でも130g/日以上炭水化物を摂取するように勧告しています
p.150 管理栄養士さんは、患者さんが持参した食事記録から1日の炭水化物摂取量を概算して、過度の炭水化物制限食(130g/日以下)になっていないかどうか、注意深く点検してください。
p.151 1日130g以下の低炭水化物食は推奨しない(グレードE)

 さてさて、これ読んで引っかかったのは、私だけ? まさか、ね。
 昼間の耐糖能がめっちゃ弱くて、目標をピークで140 mg/dl以下においている私が糖質を130 g/day摂ろうと思ったら、5~6回分割食にして、うち日中の2回くらいは食後に運動を入れないと難しいでしょう。それも歩行15分では足りず、負荷かけての階段昇降20分くらい要りそう。平日にそんなことやってられません。

 だいたい蛋白質摂取とかエネルギー摂取量は体重当たりの数字が出てくるのが普通なのに、なぜこれだけ130 gという絶対値なの? 老若男女人種病態無関係に万人共通の値? 本当に? 根拠は?
 ・・・という疑問がぐるぐると脳内を駆け巡ったのも、私だけ? まさか、ね。

 疑問があるときはオリジナル・ソースまで遡るのが調べ物の鉄則。(ですが、まだ途上です。このコメントは、だから暫定的覚え書き。あとでちゃんとした根拠を見つけたら、修正します。)
だもんで、ADAのサイトに行きました。
"So Many Nutrition recomendations - Contradictory or Compatible?" M.J.Franz, Diabetes Spectrum 16(1), 56-63 (2003)
これかな? これもまだ2次情報ではあるのですが・・・。
 これによると、2002年にThe Food and Nutrition Board of the National Academies, Institute of Medicineから出されたDietary Reference Intakes(DRI)が初めてトータルの炭水化物摂取量を定めたのだそうです。(このDRIレポートはまだ見つけていません・・・)それによると、大人だろうが子どもだろうが、炭水化物量130 g/dayを推奨。その根拠は、脳が機能するのに充分なグルコースを作り出すのに必要な炭水化物の最小量、とのこと。

 「脳が機能するのに充分なグルコースを作り出すのに必要な炭水化物の最小量=130 g/day」のソースも未発見なので、今はこれはこのまま認めて話を進めます。

 これで納得できますか? 私は脳内疑問ぐるぐるがさらに加速しました。

 「脳には130 g/dayのグルコースが必要」を前提として認めた上で、
 ・・・・・・・・・・なんで、それが「炭水化物を130g/日喰え」になるの?

 脳は消化管に直結しているわけではない。脳の栄養は血流から補給される。 ←このくらい、デフォルトで置いてもいいですよね?
 ついでに、血中のグルコースは、食物摂取からダイレクトに門脈に入ったものも、肝臓のグリコーゲン由来のものも区別されない、ってのはどうですか?
 標識されているわけじゃないもん。

 そうしたら、
 「脳には130 g/dayのグルコースが必要」
のシンプルな帰結は、
 「1日の脳血流には130 gのグルコースが含まれていることが必要」
なんじゃないの?

 というわけで、はい、計算。
 成人の場合、脳の血流量は安静時で25~45ml/100g-脳重量/minくらい、活動時では倍くらい上がるとのこと。
→ 大雑把に、50ml/100g-脳重量/min としてみましょうか。
 成人の脳重量は、1200-1400g。
→ 頭でっかちな人を想定して、1400gで行ってみましょうかね。
すると1日の脳血流量総量は、
 50 x (1400/100) x 60 x 24 = 100800 [ml] = 10080 [dl]
この中に130 [g] = 130000 [mg]のグルコースが入っているということは、
 130000 / 10080 = 12.9 [mg/dl]
 ・・・いや、そりゃ脳は機能しないでしょ。意識消失レベルの低血糖じゃん。死にますよ。

 ということは、

 「脳には130 g/dayのグルコースが必要」
 →  「1日の脳血流には130 gのグルコースが含まれていることが必要」
 →  「低血糖になったらいけませんよ」

なんじゃありませんか?

 「脳には130 g/dayのグルコースが必要」
 → 
 → 
 →  「糖質を130g/日喰え」

の間のギャップが、私には埋められません。
 どなたかわかる方、コメントプリーズ。

  ADAが言ったから、炭水化物は1日130g以上

  食品交換表が言ったから、炭水化物は60%

  五十歩百歩だと思いました。

投稿: えいりあん | 2009年8月28日 (金) 23:36

 おお、えいりあんさん、難しい方向で、こんにちは(^!^)
 やっと書評をやっつけたってのに、またまた休んでいる脳に、血を流さなきゃいけないじゃないですか! 

 ま、ま、ケチをつけようと思えば、いろいろあって同じP150-151の厚生労働省資料の丸写しも困りますね。多様な基礎代謝でわかるように、生活活動強度別エネルギー所要量の表は、それこそ猫も豚も一緒くたで,、これでは役に立ちません。
 でも、そこまで杉本先生に要求するのは、やっぱ酷ってもんでしょうね。

>昼間の耐糖能がめっちゃ弱くて、
>目標をピークで140 mg/dl以下においている私が
>糖質を130 g/day摂ろうと思ったら、
>5~6回分割食にして、
>うち日中の2回くらいは食後に運動

 議論をあとまわしにして、先に対応を考えれば、knackeさんのように、朝食で、カーボ大量摂取するか、私のように、食後2hを180mg/dl前後にしてヘモグロビンA1c6.0%ちょい狙いにするか……
 あとは、インスリン投与って方法もありますね。BOT療法は案外、正解じゃないかって思っています――カーボカウントがわかっている限りって条件がつきますが。

><ADAが言ったから、炭水化物は1日130g以上>と
><食品交換表が言ったから、炭水化物は60%>は
>五十歩百歩だと思いました。
 
 まあ、そう批判されてもしょうがないですね。
 この辺は、文章表現の領域ともいえますが、つまりは杉本先生が<うぶ>だってことになるのかな。
 根拠の薄い栄養療法を、信念だけで長年つらぬき、散々苦労してきた海千山千の誰かさんとは違います。
 どっちにしろ、他人から聞いたことを、そのまま断言しちゃダメですよね(´ヘ`;) するなら、裏づけを取ってからにしなきゃ。
 それが事実(データ)を扱う基本ですよね。
 駆け出しの記者が、古株のデスクに「裏づけは取ったか!」と怒鳴られるような風景は、うううん、見たことがないだろうなあ。
 えいりあんさんに叱られて気がつくかしら? 
 もっとも「日本の政治は、ほとんど文化人類学(「人」そのものに注目する学問。結婚式などの祭事などの観察で人と人の関係や構造を分析する)的に分析しなきゃ見えない」とアメリカの政治学者に馬鹿にされるように、事実はどうでもよい。結果としての関係が、現実を支配するっていう感覚のせいでしょう。
 これは国民的欠陥、おっと、遺伝的民族的ではなく、教育の問題ですけど。
 閑話休題。

>大人だろうが子どもだろうが、
>炭水化物量130 g/dayを推奨。
>その根拠は、脳が機能するのに充分なグルコースを
>作り出すのに必要な炭水化物の最小量、とのこと
 
 へえええです。
 そういうレポートがあるなら、まずそれを紹介すべきですよね。それともできないような、いい加減な論文なのか、はたまた、例によって誰かに遠慮しているのかしら。
 どうにか横文字を見つけてください。
 私も、ずっとずっと探してます。

> 12.9 [mg/dl]

 ぎゃっ! ですが、計算式の方向はあっているように思います。これに、蛋白質と脂質の変換分が、肝臓の糖新生から来る量と、代用品のケトン体とで、脳味噌はどうにか回る? 
 もっとも、私のように、カーボだけでも毎日250g/日摂取していても、書けるのは、ヌカ味噌がくさったような、こんな文章でしかないんですけどねえ(´ヘ`;)
 
 それにしても、この辺を研究している人っていないんでしょうかねえ。基礎中の基礎のように見えて、ここから、画期的な<頭がまわる>薬でもできるかもしれないってのにさ。

投稿: (管) | 2009年8月29日 (土) 01:05

 ごめんなさい、小学生なみの計算ミスです。
 一桁違っています。
 血糖値に換算すると、129です。
 いま携帯からなんで、あとでから訂正を入れます。

投稿: えいりあん | 2009年8月29日 (土) 06:57

 あら? 検算はしたつもりですが……。
 あ、これですか? 

> 100800 [ml] = 10080 [dl]

 1dl=100mlなので、1,008dl
 ってことは、130,000 / 1.008 = 129 [mg/dl]? 

 あらぁ。これは、これで、なんだかぴったりすぎて気持ち悪いです。
 美しい女には、ご用心! 

 内臓筋肉は脂質で動くし、安静時は筋肉でのブドウ糖(グルコース)消費はない。うううん、ひょうたんからコマになっちゃいますか? 
 えいりあんさん、訂正の趣旨が上記でよろしいのでしたら、違う考察も考えてみてください。
 これで、チャンチャンっていう前に、もう少し考えてみなきゃ(´ヘ`;)

 追記
 
 >50 x (1400/100) x 60 x 24 = 100800 [ml] = 10080 [dl]

 あれ? こっちも桁が違う。
 1,008,000mlだから、結局、10,080dlで合っている?  
 
 やだ(´ヘ`;) 寝ぼけ頭で考えるには、100dlって単位はうざすぎ。
 即レスして、恥かいちゃった。
 やっぱりレスは寝かせて熟成させなきゃって証明でした。
 チャンチャン。 ……寝よう(´ヘ`;)

投稿: (管) | 2009年8月29日 (土) 07:29

私の場合

>knackeさんのように、朝食で、カーボ大量摂取するか

 これ、すでにやっています。
 朝50g、昼10g未満、間食全部足して10gくらい、夜20~30gで計90~100gなんですよ。
 あと30gはきつい・・・。
 週末はトレーニング直前に20g(スイーツ♪ これが楽しみでトレーニングやっているっつーか、食べちまった以上やらねばならないと自分を追い込んでいるっつーか)、トレーニング最中のドリンクで3~4g。このへん、もう少し増やせるので130gに上げるのは簡単ですが。

>食後2hを180mg/dl前後にしてヘモグロビンA1c6.0%ちょい狙いにするか……

 そもそも、脳梗塞がイヤ→グルコーススパイクがイヤ ってのが私の動機ですから、これをやる気はしません。

 とはいえ、私の状態で本当にグルコーススパイクが悪いのか? という疑問は、最初から持ち続けているわけでして、今後入手するデータによっては、路線変更もありえます。

 そっち関係のデータもひとつ見つけたのですが、某お薬のヨイショ記事なもんでオリジナルペーパーを確かめたいのに、未だ手に入らないんですよ。ちょっと古い文献で、ネットに落ちていないもんで。
 ああ、専門の壁は厚い。

投稿: えいりあん | 2009年8月29日 (土) 08:04

 お粗末な計算ミスを残したまま送信したことを、お詫び申し上げます。<(_ _)>
 やはり投稿前に一晩寝かさなくてはいけませんね。
(しかし、過去に何日も寝かせたままにして鮮度を失った草稿も数知れず・・・)

===修正===

 成人の場合、脳の血流量は安静時で25~45ml/100g-脳重量/minくらい、活動時では倍くらい上がるとのこと。
→ 大雑把に、50ml/100g-脳重量/min としてみましょうか。
 成人の脳重量は、1,200-1,400g。
→ 頭でっかちな人を想定して、1,400gで行ってみましょうかね。
すると1日の脳血流量総量は、
 50 x (1,400/100) x 60 x 24 = 1,008,000 [ml] = 10,080 [dl]
この中に130 [g] = 130,000 [mg]のグルコースが入っているということは、
 130,000 / 10,080 = 12.9 [mg/dl]

===修正おわり===


「脳が機能するのに充分なグルコースを作り出すのに必要な炭水化物の最小量=130 g/day」
 昨夜のコメント中に記載した文献からこの部分の原文を引用すると、
 The DRI report sets the first Recommended Dietary Allowances for total carbohydrate for
adults and children at 130 g/day, the minimum amount of carbohydrate needed to produce
enough glucose for the brain to function.
 です。
 これを
 →  「脳には130 g/dayのグルコースが必要」
として、1日の脳血流中にこれだけのグルコースがあった場合の(平均)血糖値を計算してみたわけですが、そもそもこの2文をダイレクトに矢印で繋ぐところに、論理的なごまかしが入っていますね。(自分で書いていて、ここ弱いな~という自覚はあったのですが・・・、ま、暫定版だし~と安易に書き込みました。すみません。)


「脳が機能するのに充分なグルコース量」
 →  「脳血流量に含まれなくてはならないグルコース量 = XXX g/day」
 →  「そのグルコース供給のうち、日々の食物由来でなくてはならない糖質量 = yyy g/day」
 →  「糖質を130g/日喰え」

 であるならば、ADA勧告を私も尊重します。
 が、上記論理の第2段、第3段にあたるデータを、未だ見つけられません。


 ただねぇ。
 今日いちにち考えていてつくづく思ったのですが、この議論を発展させるべき方向は、carbohydrateの量ではありませんね。

 もっと重要なポイントは、2つ。

その1:
 肉体が(脳に限らず赤血球なんかもありますからね)必要とするグルコースのうち、食物由来の糖質からダイレクトに供給されなくてはならない割合はいかほどか? 極端な話、ゼロでもいいのか?(脂肪分解やグリコーゲンから供給されたグルコースだけ、でもいいのか) 100%ってことはないでしょ。(100%だったら、高ケトン食を処方されている難治性小児てんかんの患者さんが成長できるはずがない。断食もできるはずがない。)

その2:
「脳にはグルコースが必要」を前提として認めた場合、そのグルコースとは血中グルコースではないのか? 経口摂取する炭水化物量とする根拠は何か?
 血中グルコースをあるレベル以下に下げないことにかけては、私ら正常人よりずっと得意でっせ~~!

# 脳はケトン体も利用できる、って議論は、ここではパスね。つい先日、「も利用できる」けれど効率が違う、グルコースのほうがずっと高効率、と言われてしまいましたもので。これも調べなきゃいけない事項なのですが、まだなんですよ。ああ、前の宿題が終わらないのにどんどん課題が積み上がっていく劣等生の気分。
 でも、ま、そこ(=脳血流中)にグルコースがあったら、脳はまずそれを使うと考えるほうが妥当じゃない? 100mg/dlかそこらのグルコースがあるのに、わざわざケトン体を利用しようとするでしょうか?

投稿: えいりあん | 2009年8月29日 (土) 22:07

>the minimum amount of carbohydrate needed to produce
>enough glucose for the brain to function

 これについてのデータを見てみたいものですねえ。
 それ以上に、どんな実験設定だったのか? そこが興味深いです。

>>食後2hを180mg/dl前後にして
>>ヘモグロビンA1c6.0%ちょい狙いにするか……

>そもそも、脳梗塞がイヤ→グルコーススパイクがイヤってのが
>私の動機ですから、これをやる気はしません。

 現時点での情報だけでは、この先はまだ闇の中です。
 跳ぶか跳ばないか。それは個人の選択でしょうね。
 我慢が可能な人はそれなりに、でも私は――。
 
「白砂糖抜きの生活なんて、生きている意味があるの?」

 <白い粉>同様、カーボにも中毒性はあるけど、ニコチン同様、コントロール可能であるところがミソでしょうかね。
 リスクも快楽に変えてしまうってのが、高等生物の生化学現象の現実なんでしょうが、それを本当に高級と呼んでいいものなのか? 
 ミミズさんあたりは、首をひねって――ひねっても一緒だ!
 カボチャ大好きのネコもいます。
 胡瓜好きは、水分摂取である可能性がありますが、煮たカボチャとなると、どうしたってカーボ狙いだよなあ……。
 シンプルイズベストとも言いますが、曲がりくねった変な道の方が、私は好みだなあ――ああ、めんどくさい(´ヘ`;)
 
 超音波エコーでの頚動脈外観検査や、PWV(PulseWave Velocity)脈波伝幡速度、ABI(Ankle-Brachial Index)上腕と足首の血圧比などの検査に、もうちょっと信頼性があるといいんですけどねえ……どうも単純に高血圧じゃなければ大丈夫みたいな印象です。
 
 立花隆さんの話では、多少の血管梗塞の痕跡は、老齢者の脳に必ずあるそうです。
 原文が行方不明なのですが、ご自身で脳をMRIチェックして確認され、東大の先生に「そんなものさ」と言われていたように思います。
 典型的不摂生でヘビースモーカー。
 頚動脈チェックをした形跡はありませんが、「生活習慣病、いつでもいらっしゃい!」していて、67歳(だと思う)まで逃げのびたところで、大腸ガン(その後の経過、続報未見……)につかまった方ですから、あるのが当然と言えますし、東大の先生方の事例も、たぶん、びょーにんが対象でしょう。
 だからといって、健康人にはないと断言する証拠も見ていません。
 そもそも、健康状態ってどういう状態を指すの? 
 費用のかかる話だから、患者サイド、医療サイドでは実験不可能だろうけど、MRIやCTの開発メーカーに、そんな画像がありそうな気もします。
 どうなんでしょうね。
 閑話休題。
 
 案外、マイクロ脳梗塞なんてのは、人の脳内でしょっちゅうできているんじゃないかって気もします。メタルレベルの電気配線からの推測があてはまるかどうか、まったくわかりませんが、<魂>や<根性>で、脳が動いているのでなければ、そう的外れでもないでしょう。
 違うかしら? 
 
 使わない記憶が忘れられがちなのは、配線がちゃんとつながっていないから。反復記憶が学習に有効だってのも、その証明ようなものじゃないかしら。
 熱中して前後を忘れるのは、電位差の増大でしょう。
 落ち着けば、微細回路は復活します。
 
 これに対して、いつも行動していることが、ぽっかり抜け落ちることってあります。
 いわゆる<物忘れ>です。
 
 興奮――違う回路の影響があるわけでもない。
 これって、血流の加減で、一時的に回路が遮断されているせいだったりして。 
 多すぎた血糖――ブドウ糖(グルコース)がそこで燃えて、燃えカスがタンパク質と反応して、advanced glycation endproduct (AGE)になってしまう。ところが、マイクロだから、やがて、溶けたり、流されていって……「あ、そこにあったの!」となる? 

 この場合、血流障害を起こす原因を排除するより、血栓溶解剤のような役目を果たす栄養素摂取の方が重要だったりする可能性もありますね。
 痩せすぎも、長生きできない原因だったりして。
 あるいは、体内で、過食肥満でも、どうにか動くように調整――その結果が高血圧になったりしているってのもあるかな? 
 
 ……わかんないことだらけですね(´ヘ`;)
 だから、おもしろいはずなんだけど、研究している人はいないのかなあ。
 
 無理に東名高速道路をふらふら歩いて、リスクを冒す必要はないわけですが、一車線でネコが悠然と横断するような、田舎道だって、たまには車が来るし、道路が陥没しているところがあったりもするわけです。
 深夜、エンジン音も聞こえないような道路で、信号の色が変わるのをじっと待つような散歩は、私はしたくない。
 
「みんなで渡れば怖くない」ってのも、困りますけどねえ、「皆殺し」って事態はありえるんだから。

投稿: (管) | 2009年8月31日 (月) 09:26

 脳梗塞には3種類ありまして、規模の小さいものからラクナ梗塞、アテローム血栓性梗塞、心原性脳塞栓と呼ばれています。詳しい解説は、国立循環器病センター日本脳神経外科学会 脳疾患情報ページあたりをご覧ください。

 ラクナ梗塞には全く症状の出ないものも多いらしく(無症候性脳梗塞)、健康な人でも脳ドックなどでけっこう発見されることがあります。脳のあまり重要でない部分がほんのちょっとだけ死んでも、全体としての脳機能には問題ない場合が多いということですね。

 アテローム性は、いわゆる動脈硬化により血管が狭まり、ついに詰まる、というタイプ。脳内のどこの血管が詰まるかによって、症状は多彩です。糖尿病罹患がリスクを上げることがはっきりしているのは、このタイプ。(でも、血圧と血中脂質のほうが重視すべきリスクファクターだろうと私は思っていますけれどね。)

 私が恐れているのは、母親も患った心原性脳塞栓。結果が最も重大だから。さらに厳密に言うと、一気に死んでしまえればいいのだけれど、脳機能の大規模な部分を失って「生き残ってしまうこと」が怖いのです。このタイプのリスクファクターとして、糖尿病は決して上位ではありません。心房細動が、最大のファクター。そんなことは知っています。けれど、加齢に伴いかなりの確率で出てくる心房細動(私の場合、たぶん遺伝的素因もある)を予防する手立ては、今のところありません。だから、下位ファクターであっても「できることはやっておきたい」というのがグルコーススパイクを避ける生活をする、私の動機です。
 自分の子どもに、介護負担をかけたくありませんのでね。子どもらも「ばーちゃんみたいになっても、かーちゃんみたいに面倒見ないよ!」と宣言しておりますし。

 「そうなったらそうなったで、そのときに考えればイイか~」とお考えの方がいらっしゃることは先刻承知しておりますが、そういう方が「そうなった」時に、たとえばお子さんが海外留学を急遽打ち切って帰国して介護に当たらねばならない場面まで想定した上で、なお「そのときに考えればイイ」とおっしゃっておられるのか、わたくしは甚だ疑問に思います。

 私には、意思決定能力を失った病床の私を前にして、子どもらが選択と責任を迫られて途方にくれる場面が、まざまざと想像できてしまいます。そんな事態の発生を避けたいのです。「そのときに」考える能力が残存していることを前提とすること自体、楽観的に過ぎると私は思います。
 それでも避けられずに「そうなって」しまうかもしれませんが、せめてそのときまでベストを尽くした自分でありたいと思うのです。

# このコメントは、昼休みに草稿を書いて、
  昼寝させました、(^-^)\

投稿: えいりあん | 2009年8月31日 (月) 22:18

 はい、DRIレポートの無料オンライン版。これは2005年版です。
 この第6章がcarbohydrateです。

 まだ斜め読みしかしていませんので、上記URLをご紹介するだけがこのコメントの目的とご理解ください。

 気の付いた部分だけメモ程度に書きますが、責任は持ちません。興味ある方は、ご自分で読んでね~!

# このコメントは寝かせる暇もなくアップするので、
  こう言っておきます。(^^;;;

 用語の定義とかを定めたあとに、話の前提として;

・適切な量のタンパク質と脂質を消費してよいのであれば、生命を維持するのに必要な食餌性炭水化物の最小量は、一見してゼロ。しかし、人間の最善の健康状態を与える食餌性炭水化物の量は、わからない。
(on p.275: The lower limit of dietary carbohydrate compatible with life apparently is zero, provided that adequate amounts of protein and fat are consumed. However, the amount of dietary carbohydrate that provides for optimal health in humans is unknown.)

・食餌からの炭水化物摂取がない場合には、グルコースの新規合成は、タンパク質(体内で合成されたものあるいは食べたもの)の加水分解で生じたアミノ酸、ないし脂質由来のグリセロールを必要とする。だから、エネルギー的にバランスした状態の食餌中に必要な炭水化物の限界量は、他の栄養素の割合次第である。とはいえ、超低炭水化物ダイエットを、遺伝子的あるいは伝統的にそういうダイエットに適応してきたのではない人々が採用したら、未知の微妙な好ましくない影響があるかもしれない。
(on p.276:In the absence of dietary carbohydrate, de novo synthesis of glucose requires amino acids derived from the hydrolysis of endogenous or dietary protein or glycerol derived from fat. Therefore, the marginal amount of carbohydrate required in the diet in an energy-balanced state is conditional and dependent upon the remaining omposition of the diet. Nevertheless, there may be subtle and unrecognized, untoward effects of a very low carbohydrate diet that may only be apparent when populations not genetically or traditionally adapted to this diet adopt it. )

・体内でのグルコース生合成速度と消費速度は、飢餓状態の持続時間に依存する。同位体で標識したグルコースで実験。一晩食べなかった成人では、2.8 - 3.6 g/kg/d、70 kgの男性なら210 - 270 g/d(のグルコースが、生合成される)。グルコース合成の約半分は肝臓でのグリコーゲン分解、あと半分は肝臓での糖新生による。
(on p.277:The endogenous glucose production rate, and thus the utilization rate, depends on the duration of starvation. Glucose production has been determined in a number of laboratories using isotopically labeled glucose (Amiel et al., 1991; Arslanian and Kalhan, 1992; Bier et al., 1977; Denne and Kalhan, 1986; Kalhan et al., 1986; King et al., 1982; Patel and Kalhan, 1992). In overnight fasted adults (i.e., postabsorptive state), glucose production is approximately 2 to 2.5 mg/kg/min, or approximately 2.8 to 3.6 g/kg/d.In a 70-kg man, this represents approximately 210 to 270 g/d. In the postabsorptive state, approximately 50 percent of glucose production comes from glycogenolysis in liver and 50 percent from gluconeogenesis in the liver (Chandramouli et al., 1997; Landau et al., 1996).)

・炭水化物の必要最小量は、体内で合成されたものであれ、外部摂取によるものであれ、脳に必要なグルコース量で決められる。
(on p.277:The minimal amount of carbohydrate required, either from endogenous or exogenous sources, is determined by the brain’s requirement for glucose.)
 このあとに、でも脳はケトン体も利用できますよ、という話が続く。一晩食べなくて、さらに断食を続けていると、ケトン体濃度が急上昇してグルコース濃度を追い越すとか、脳の必要エネルギーの80%までケトン体酸化になっても大丈夫とか。
・だから、脳を動かすのに必要なグルコースの量は、たった22 - 28 g/d
(on p.277:Thus, only 22 to 28 g/d of glucose are required to fuel the brain.)

 それから、脳の大きさやグルコース消費量に関して、新生児(母乳の成分表なんか駆使して)~子ども~成人と話が続くのだけれど、省略して大人の項。

・西洋化された人々について、最適な健康状態を保つのに必要な代謝に相当する炭水化物の最小量を決定できるような長期間のデータはない。だから、食物から摂取すべき炭水化物の平均必要量推定にあたり、食べた炭水化物が脳(中枢神経系)に適切な量のグルコースを供給して、タンパク質や中性脂肪から生合成されたグルコースを余分に使う必要がない[という条件での]炭水化物量を、暫定的に提案する。
(on p.285:Long-term data in Westernized populations, which could determine the minimal amount of carbohydrate compatible with metabolic requirements and for optimization of health, are not available.Therefore, it is provisionally suggested that an EAR for carbohydrate ingestion in the context of overall food energy sufficiency be based on an amount of igestible carbohydrate that would provide the brain (i.e., central nervous system) with an adequate supply of glucose fuel without the requirement for additional glucose production from ingested protein or triacylglycerols. )
注:EAR:Estimated Average Requirement

 !!!
 な~んだ。そんな仮定が入っているんじゃん。
 結果の数字だけ引っ張るんじゃなくて、前提条件があるならそれもちゃんと併記しておいてよ~~~。(怒怒怒)


 ぶらー ぶらー
 面倒なので、細かい計算部分は省略して、結論。

・そんなこんなで19歳以上の成人について(最高齢データは73歳ですってよ)脳のグルコース消費量データを集めて行って、そこからタンパク質やグリセロールから日々どうしても合成されて循環に入るグルコース量を引くと、だいたい100 g/dになるんですって。
(on p.286-7:The glucose produced from the obligatory turnover of protein plus the glucose produced from glycerol is approximately 30 g/d (see “Evidence Considered for Estimating the Average Requirement for Carbohydrate”). Therefore, the overall dietary carbohydrate requirement in the presence of an energy-adequate diet would be approximately 87 (117 − 30) to 112 (142 − 30) g/d.)

・脳のグルコース消費利用効率の偏差がだいたい15%で、この倍を見込めば97-98%の人をカバーできるから、推奨値は130g/d。
(on p.289-290:The RDA for carbohydrate is set by using a CV of 15 percent based on the variation in brain glucose utilization. The RDA is defined as equal to the EAR plus twice the CV to cover the needs of 97 to 98 percent of the individuals in the group (therefore, for carbohydrate the RDA is 130 percent of the EAR).)

 これがADA勧告「炭水化物を130g/日喰え」の正体。

投稿: えいりあん | 2009年8月31日 (月) 23:10

 すげえ! 

>using isotopically labeled glucose

 ですと! 

 言っては見るもんですねえ。
 お疲れ様でした、そしてありがとうございます、えいりあん様。
 
 訳していただいた文章を読むだけでうんざりするのに、この学術用語満載の横文字なんて、見た瞬間にゴミ箱行き決定! です。
 ……気が遠くなる。

 130g/日の数的エビデンスはともかく、カーボはやっぱり必要――生きるエネルギーとして不可欠って証明には、なりそうな雰囲気ですね。
 食事(直接カーボ)由来なのか、ドカ食いした肉の余剰分を含めて、体内でのアミノ酸分解由来なのか、その辺はまだまだ研究の予知がありそうですが……同位体での標識ってのは、放射能が絡むんですよね? 
 そうだとすると、日本じゃ実験できそうもないなあ。……これも、調べなきゃ(´ヘ`;)
 
 うふ。
 えいりあんさん、ご存知? 

 ともあれ、この辺は、別な形式で書かないとわかりにくいなあ。とりあえず、サイトをのぞきに行ってみるしかない。

 ……。
 (行ってみました(´ヘ`;) ……ちょ、ちょっと時間を)

>ラクナ梗塞には全く症状の出ないものも多いらしく
>(無症候性脳梗塞)、健康な人でも
>脳ドックなどでけっこう発見されることがあります

 こっちもけっこう馬鹿になりませんよ。
 家庭に入って生活強度減少→肥満、高血圧で、あっという間に症状が出て、チョンボの勤務医の言うことに不安を感じて病院を変えたおかげで、半身不随、おっと、一命を取りとめた方もいらっしゃいます。
 アテローム血栓梗塞と心原性梗塞は、動脈硬化が先に来そうで、どうにか事前対策可能と見ているんですが、血圧ってけっこう変動するんで、こっちの防御は難しそうです。

 まあ、心清らかにして、温和な生活を送れれば問題ないんですよね、きっと。
 ……それができるものなら、そもそも血圧を上げずにすむはずでしょうけど。

投稿: (管) | 2009年9月 1日 (火) 01:03

 あ~~~、もう、宿題増やさないでくださいよー。

>……同位体での標識ってのは、放射能が絡むんですよね? 
>そうだとすると、日本じゃ実験できそうもないなあ。


 ええと、ごく簡略に。

 まず、同位体のwiki
 核アレルギーとか、やめてくださいね。

 危険なのは、「半減期の長い」「放射性」同位元素。

 放射性でない同位体=安定同位体 は、数が少ないだけで、化学的性質は数が多いものと同じと考えてほとんど問題なし。
 酸素-18とか炭素-13とかの安定同位体を入れた化合物は、試薬屋さんからいくらでも買えます。私は大学で(日本でもアメリカでも)よく使いました。

 「半減期の短い」放射性同位体も、リスクvs.ベネフィットを勘案して、有効利用されています。ラドン温泉に入れる人や飛行機に乗れる人がこれを恐れるのは、ナンセンス。
 PET検査は、半減期の短い放射性同位元素で標識したグルコースないしその類縁物質を使っています。


 DRIレポートに引用されている文献の実験がどの手法を使ったのか知りませんが(そこまでは遡りませんよ。それよりDRIレポートの脂質の項を読みたいんで)、酸素-18で標識したグルコースを飲ませて、吐く息を袋に集めて、呼気中の二酸化炭素の酸素-18/酸素-16比をGC-MS(ガスクロマトグラフィーと質量分析器をくっつけた分析装置)で追跡して行くのであれば、被験者の肉体的負担は少ないか、と。
 それとも放射性のフッ素-18で標識したグルコース使って、脳のPETを撮ったのかなあ。これだとグルコースが脳のどこで使われているか、イメージングが出来ますね。

投稿: えいりあん | 2009年9月 1日 (火) 22:49

>130g/日の数的エビデンスはともかく、
>カーボはやっぱり必要――生きるエネルギーとして
>不可欠って証明には、なりそうな雰囲気ですね。

 ふ~ん、YCAT様はそのようにお読みになりましたか。
 まあ、ご利用は自己責任で。(^▽^)

 炭水化物抜きダイエットで、必要なグルコースを生合成で賄うのに必要なタンパク質摂取量は、100 - 150 g/日という文献も紹介されていたりもしました。
(on p.275-6: Azar and Bloom (1963)also reported that nitrogen balance in adults ingesting a carbohydrate-free diet required the ingestion of 100 to 150 g of protein daily. This, plus the glycerol obtained from triacylglycerol in the diet, presumably supplied adequate substrate for gluconeogenesis and thus provided at least a minimal amount of completely oxidizable glucose.)


 炭水化物抜きダイエットをしたら、ああなったりこうなったり・・・という話だけでなく、タンパク質抜きダイエットなら、どうたらこうたら・・・という話も書いてあって、とても面白いです。エネルギーの95%を脂質から摂ったら・・・、という文もありました。


 私個人の要約といたしましては;

 どうしても口から食べなくてはならない炭水化物の極小値は、理論的にはゼロ。
 ただし、必要なグルコース量を合成できる身体を持っている人が、グルコース合成に使う他の栄養素を必要充分量摂取した場合に限り。
 少なくとも、短期的には。
 長期的には、知らんよ~。マサイとかイヌイットとかグリーンランドのネイティヴは長期的にも大丈夫だけれどね。
 だから、長期的に問題が出なさそうな「平均」「推定」炭水化物摂取量を(体内生合成の助けを借りないという前提つきで)「暫定的に」「余裕を含ませて」見積もってみたら、130 g/dayになりましたとさ。

 といったところでしょうか。

 で、私個人の感想といたしましては;

 必須栄養素を確保して、エネルギー的にバランスするだけを食べるという条件で、
 炭水化物摂取量は、最低値ゼロから上限値任意の範囲のどこでも可。
 だって、身体が勝手に生合成して調節してくれるもん。
 ちゃんと元気な内臓セットを持っているなら、ね。

 だから、スーパー膵臓の持ち主は毎日がカーボフェスティバルでも、きっと平気。
 膵臓タフ&肝臓ヘタレ&腎臓ヘタレな人は、高炭水化物食のほうが良さそうよね。
 逆に、膵臓だけヘタレ&肝臓と腎臓はスーパーだぜと自信満々な人は、カーボゼロへの挑戦をやってみてもいいんじゃない?
 膵臓ヘタレ&肝臓だけタフ&腎臓ヘタレな人は、高脂質食が良さそうだけど、高ケトン食は不味いという話だしなあ・・・。

 しかし、何より感心したのは、アメリカの医学研究所の食料&栄養委員会って良い仕事してるなー、ということ。
 決して、アメリカ礼賛する気も100%鵜呑みにする気もありませんが、少なくとも根拠にした文献はきっちり引用されています。そうではない、著者の思いが入ったようなステイトメントは、ちゃんと「~かもしれない」「~との可能性もある」といった書き方をしています。まあ、客観と主観を厳密に書き分けるというのは、英語で科学文献を書くときの鉄則なので当然といえば当然ですが。日本では、そういう教育しないんですよね。

 ま、お医者さんにこれを読めとは申しませんが、管理栄養士さんは仮にも栄養のプロなのだから、大国アメリカのレファレンスブックくらい読んでおきなさいよねー! と思いました。

投稿: えいりあん | 2009年9月 1日 (火) 23:05

>あ~~~、もう、宿題増やさないでくださいよー。

 ふっふっふ。
 便利な人を、ひっかけたものじゃ(^!^)
 やっぱプロは違うなあ。
 無駄な調べ物をせずに済んだし、何より安心感が違う――この件、鵜呑みにしますのでよろしく。

>それとも放射性のフッ素-18で標識したグルコース
>使って、脳のPETを撮ったのかなあ。これだとグル
>コースが脳のどこで使われているか、
>イメージングが出来ますね。

 うわあ、すごい。おもしろそう(^!^) 放射性同位体標識じゃ、そうたくさんサンプルは取れないんでしょうけど……。

 どうせ匿名なんだから、こんな風に、医療業界の方も殴りこんできてほしいものです(´ヘ`;) 

 ごぶさたですK先生。おいでになってますか? 
 本名でのコメントは、リスクが大きすぎます。それが見えるだけに、現在のお立場には、とても興味深いものがあります。
 直メールまでは、しません。
 もし、おいでになっているなら、ご一考下さい。

 閑話休題。

>しかし、何より感心したのは、アメリカの医学研究所の
>食料&栄養委員会って良い仕事してるなー、

 日本がどうかしているんでしょう、きっと。まあ「口に出さなくても、俺はおまえを愛している。そんなことはわかっていてくれよ」の国ですから、しょうがないのかも。

>どうしても口から食べなくてはならない
>炭水化物の極小値は、理論的にはゼロ

 あら、カーボを130g/日摂取した時の、脳の血流量換算の仮定式、12.9mg/dlが、本当にどんぴしゃみたいと思ったんですが、そんな箇所があるんですか?

 見た限りでは、テキストばっかりだと思いますが、わかりやすくするための表とかグラフとか、どこかにありますか? 
 レスするには、私では力不足です。

 少なくともお粗末……で紹介した、西さんの訳はまちがいで、幣さんの「1日130g以下の低炭水化物食は推奨できない」が正しい訳だろう……とか、書くつもりだったんですが、それだけじゃあまり意味がなさそうです。
 その代わりとして、せめて図式化して紹介できたらいいなと思っています。マンガができたらメールしますので、チェックよろしくお願い致します。
 やれたら……やる気になったらって条件がついてますけど。

投稿: (管) | 2009年9月 2日 (水) 00:53

>見た限りでは、テキストばっかりだと思いますが、
>わかりやすくするための表とかグラフとか、どこかにありますか? 

 ありません。(u_u;;;

 テキストばっかりなもので、私も最初に一読したときに記憶に残った文を、先のレスを書く際に探し出せずに困ったりしたのですよ。
 再々読して、見つけました。コレ↓

・食餌で炭水化物を摂らず、かつ一晩食べなかった後のレベル以上にケトン体が上がらないのであれば、食べたタンパク質から脳に必要なグルコースを充分に供給することは、理論的には可能である。が、これは受け入れがたい。[なぜなら、そのために]必要な食餌性タンパク質の量は、肝臓でのアミノ酸からの糖新生速度の理論的最大値(24時間で135 gのグルコースを作る)に近くなる[からである]。
(on p.287 - 8: In the absence of carbohydrate in the diet, and in the absence of a rise in ketoacids above the overnight fasting reference range, ingested protein sufficient to provide the brain with glucose fuel is theoretically possible, but is not likely to be acceptable. The amount of dietary protein required approaches the theoretical maximal rate of gluconeogenesis from amino acids in the liver (135 g of glucose/24 h) (Brosnan, 1999).)

 実際には、脳はケトン体利用を先に始めるわけですが、仮に糖新生で脳を養おうとすると、普通の肝臓だったらほぼ100%フル稼働しなくてはならない、ということ。
 いやー、世の中いろんな計算をしてくれた人がいるもんですねー。先人に感謝。

 だから、スーパー肝臓の持ち主以外は、やらないほうが無難でしょうね。軟弱肝臓だったら、むしろ危険かも。

 加えて、タンパク質の窒素代謝を考えると腎臓の稼働率も考慮しないといけないわけだから、
>>膵臓だけヘタレ&肝臓と腎臓はスーパーだぜと自信満々な
>>人は、カーボゼロへの挑戦をやってみてもいいんじゃない?
 という感想を抱いたわけです。

 糖質制限派のうち限りなく糖質ゼロを目指す方々は、きっとご自分の肝臓と腎臓によほど自信をお持ちなんでしょうねぇ。
 羨ましい限りです。
 私の長年の人間ドックの肝機能と腎機能データは全部正常範囲内ですが、細かく見ると、肝臓はかなりタフそう(^^)ですが、腎臓は人並み・年齢なみらしいんですよね。
 ヘタレな膵臓をカヴァーするために、腎臓ちゃんの負担をどこまで増やしていいのか、というのが現在の悩み。

 おっと、大事なことを追記。

 DRIレポートは、基本的に、(少なくとも一見して)健康な(アメリカ)人が最適な健康状態と長寿を得られるような栄養摂取量を提言することを目的としたものです。
 すでに何らかの病気や故障を持っている人を前提としていません。
 そういう人は、病気の部分を治療するなり弱点を手当てするほうが先でしょ。その上で、一般ピープルと同じにできることはやりましょうよ、と私は思うのです。それが常識ってもんじゃありません?(あ、食品交換表はここから間違っているのか・・・)

 だから、
>>ま、お医者さんにこれを読めとは申しませんが、
>>管理栄養士さんは仮にも栄養のプロなのだから、
>>大国アメリカのレファレンスブックくらい
>>読んでおきなさいよねー! と思いました。
 という感想になりました。

 実際に自分がグルコーススパイクを出さないための食生活を実践していて、いちばん難しいと感じるのは、
>>必須栄養素を確保して、
>>エネルギー的にバランスするだけを食べるという条件で
 この前半部分。
 体内生合成できないビタミン類や微量元素を必要充分量摂れているのか?ということ。
 サプリメントを使うと、逆に過剰摂取を心配しなくちゃいけないし。

 もし私がまた管理栄養士さんの栄養指導を受ける機会があれば(なさそうだけど・・・)、
 ビタミンB各種全部足りてる? レチノールは過剰じゃない?
 マグネシウムは? 亜鉛は? etc. 
 全部、計算してください。
 タンパク質と脂質と炭水化物? そんな大雑把なもん素人の私でも出せるから、結構です。
 プロにしか出来ないことをやってください。
というリクエストに応えていただくことを期待します。

 脳には糖質が必要と言われたら、
 私の脳を養う心配は、私の肝臓ちゃんに任せてください!
と言いきって、DRIレポートのプリントアウトをお渡ししましょうかね。
 結論ページだけ、わざと抜いて。

 ちゃんと読んで、足りないページを探し出して、
「日に130 g要るって書いてあるでしょー!」と言ってくれる栄養士さんだったら、大当たりですね。
 そこから、議論できます。

>>管理栄養士さんは、患者さんが持参した食事記録から
>>1日の炭水化物摂取量を概算して、
>>過度の炭水化物制限食(130g/日以下)になっていない
>>かどうか注意深く点検してください。

 こんなことをされたら、単にこれまで
「足りません、60%にしてください」と言われて困っていた患者さんが、
「足りません、130gにしてください」と言われて困るようになるだけでしょ。

 やっとこれで元エントリの話に戻りました。
 ああ、疲れた。おしまい。

# 日曜にオンライン版DRIレポートを見つけて、睡眠時間を削って読んでコメントにしてきましたが、

>どうせ匿名なんだから、こんな風に、
>医療業界の方も殴りこんできてほしいものです(´ヘ`;) 

 私は、別に医療関係者に読んで欲しかったわけではありません。
 何を食べたら良いかわからない/この食生活で良いのかわからない/SMBGから決めた食生活をダメだと言われたけれど反論できない、というIGTの方々に武器を差し上げたかっただけ。

 ただし、どなたさまもご利用はどうぞ自己責任で。<(_ _)>

投稿: えいりあん | 2009年9月 2日 (水) 22:46

 いやあ、えいりあん様。本当に大感謝です。ご苦労様でした。

>どうせ匿名なんだから、こんな風に、
>医療業界の方も殴りこんできてほしいものです(´ヘ`;) 

 これはえいりあんさん向けに言ったのではありません。
 混乱させてしまってすいません。
 本来、この文書は栄養士業界の方が紹介、あるいは翻訳すべき内容です。
 医師の方も、適当に自分に都合のいい部分だけ引用するのではなく、このテキストに準拠していることを明確にすべきでしょう。

 ……おいでになられ、これを読まれた方へ。

 もし業界の方なら、関係各位様に是非紹介よろしくお願い致します。売れるしろものじゃないでしょうが、知られるべき情報です。

 追記

 このやりとりはここにまとめていただきました。
 興味のある方は、参照下さい。
 えいりあんさん、ありがとうございます。

投稿: (管) | 2009年9月 2日 (水) 23:15

 『糖尿病でもおいしく食べる』に正誤表が出ました。
 YCATさん、主治医の先生にこの本ご紹介なさったんでしょ? だったら、正誤表もプリントアウトして差し上げてね♪

 しかし、異例の正誤表であります。
 この出版社の他の書籍の正誤表はみんな

○○頁 (誤)++~~~
    (正)--~~~

という書き方をしているのに、これだけ違っているの。
 本来、↓↓こう書くべきものだと思うのよね。

___________________
152頁
(誤)*推奨の強さとしてのグレード
   グレードA:行うように強く勧める
   グレードB:行うように勧める
   グレードC:行うように勧めるだけの根拠が明確でない
   グレードD:行わないように勧める
   グレードE:行わないように強く勧める

(正)*推奨の強さとしてのグレード
   レベルA: 行うように強く勧める
        一般化可能なランダム化比較試験から得られた
        明白なエビデンス.十分なサンプルサイズを有し,
        質の高い臨床研究または
        メタ解析に基づいていて,もっとも推奨される.
   レベルB: 行うように勧める
        A よりも劣るが,質の高いコホート研究(前向き
        コホート研究あるいはコホート研究のメタ解析)や
        症例対照研究(ケースコントロール研究)に
        基づくエビデンス.
   レベルC: 行うように勧めるだけの根拠が明確でない
        結果の信憑性を損なう方法論上の問題を
        含む研究,バイアスがかかりやすい観察研究
        など,やや質の低い研究に基づくエビデンス.
   レベルE: 専門家によるコンセンサスとして勧める
        専門家のコンセンサスあるいは臨床経験に
        基づくもの.十分なエビデンスが存在しないか,
        または相反するエビデンスが共存する場合を指す.
___________________


 しかも、「ADA 臨床実践勧告のためのエビデンス・グレーディング・システムに関する訂正」と書いてありながら、訂正だけでなく、同じ段落に自己主張をくっつけているし。これを「正誤表」と呼ぶのは、日本語としてどうかと思いますね。

投稿: えいりあん | 2010年8月31日 (火) 22:16

 アメリカ市場向け『となりのトトロ』を鑑賞中です。えいりあんさん。
 ものすごい意訳!
 日本の学校の英作文じゃ、およそ点数をもらえそうもない気がするけど、文化が違う以上、視点も違うわけで、日本語の感覚で逐語的に英文に変換しても、伝えたいことはどこかへ行ってしまう。アメリカン文化の視点から、まったく新規に<意味表現>しない限り、<意味内容>を伝えることなどできないって証明かなあなどと思っております。

>これを「正誤表」と呼ぶのは、
>日本語としてどうかと思いますね。

 まやさんに言わせると、英語のような単純で下品な言語では、繊細な表現などできないそうですが、逆に、格変化などややこしいものを捨てて身軽になったがゆえに世界標準の位置についたのではないかとも、私は思っております。
 漢語について詳細な知見を持ち合わせておりませんが、少なくとも日本人にとって、<漢字化(あるいは熟語化)>するってことは、同様な細部切捨てを意味すると考えます。枝葉を抱えたままでは、なかなか幹本体の全貌を見せられない以上、これは共通理解への手段として必要なものでしょう。
 しかしながら、必要悪でもあるわけで、ついつい思考停止を起こす諸悪の根源でもありますねえ(´ヘ`;)。
「訂正」は正しいですが、「正誤表」ってのは、間違いですね。
 言いすぎ……っていうより、何も考えていなかったのでしょうね、きっと(´ヘ`;)
 まあ文学系出版社じゃありませんから、言葉についての感度は、市場にどおおおんと転がっている冷凍マグロ並みなのはしょうがないです。
 厳しい要求をすることは無理です。間違い以前の無知を放置している東洋経済新報社より、訂正を出した誠意だけでも評価してあげるべきじゃありませんか? 情けないけど。
 書かれている文章以上に、以下にはいろんな含意があると思いますよ。

 ――中外医学社サイト訂正文より
(中略)したがって,炭水化物制限の下限に関するエビデンスは存在しないものの,対エネルギー比で30%未満の炭水化物制限食についてはその安全性を担保するための十分な配慮が必要であることを強調したいと思います.
 現在,日本糖尿病学会に設置された「カーボカウント検討委員会」において,国内におけるコンセンサス形成をめざした審議が行われていますので,その結果を待ちたいと思います.

 残念ながら、どの道、日本では親分(経験豊富と呼ばれる医師)同士の談合(コンセンサス形成)で決めるしかない(´ヘ`;)
 科学的研究はもちろん、疫学的研究でもない、経験という名の幻想を根拠に決めることなんて、誰が信じるというのか? 
 医師が、絶対的に人品いやしからぬ君子と認められた時代は、はるか昔の話。
 その時代でも信じない奴は信じなかったわけで……。
 もうちょっとましなはずだった海外でも、ホメオパシーなんてのがまだ生き延びている――保険適用されている国があるなんて考えもしなかった(´ヘ`;)
 医学が科学になるのは、いったいいつの日のことなのでしょうね。

投稿: YCAT | 2010年9月 1日 (水) 11:15

>間違い以前の無知を放置している東洋経済新報社

 東洋経済新報社の担当編集者に、それは無知であると指摘してあげたんですか?
それでなお放置しているのなら、自社の出版物の正確性に対する姿勢を問うべきですね。社長に。

> 書かれている文章以上に、以下にはいろんな含意があると思いますよ。
>
> ――中外医学社サイト訂正文より
>(中略)したがって,炭水化物制限の下限に関するエビデンスは存在しないものの,対エネルギー比で30%未満の炭水化物制限食についてはその安全性を担保するための十分な配慮が必要であることを強調したいと思います.

 これが、最初から杉本先生ご自身の主張として書かれていたのなら、よかったのに。
 「ADAが言っているから」なんて言わずに。

 でも、これは専門家向けメッセージなんですってさ。
 杉本先生ご自身のブログによれば、
>可能な限り、権威あるガイドラインを厳守するというスタンスを盾に議論を進めていく必要がありました。

>それ故、もっとも安全で、権威のある米国糖尿病協会の栄養勧告を引用しました。

 別に虎の威を借りたっていいと思いますよ。
 でも、虎にフェイクの鬣をつけて、「ほら、ライオンががおーって吼えているから」なんて言うのは卑怯でしょ。

 それに、これまたご自身のブログによれば、患者さんには、
>「1日130g以上を摂らなければいけないというのは、実は日本の専門家向けのメッセージであって、私の個人的な見解ではありません。実際にはもっと少なくても大丈夫です」
とおっしゃっているというのですもの。

 これをダブルスタンダードって呼ぶのよ。

投稿: えいりあん | 2010年9月 4日 (土) 21:12

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