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2008年6月 2日 (月)

少々まともなカーボカウント解説本登場

08060299 基本的にはかんたんカーボカウントが発展したもの。これなら価格に見合っている。
 中外医学社刊 定価3,360円
 大阪市立大学の川村、広瀬先生に、おおっ! 
 1型のアイドルもぐらたたきの黒田先生に、東京女子医科大学内潟先生。
 それに、それに……京都大学の津田先生に、食品交換表の幣栄養管理室長だあ? 日本糖尿病協会さかえメンバー総出演じゃん。
 ……どうしちゃったの? 

 時代がカーボカウントを呼ぶか?で書いたように、IDF(国際糖尿病連合)の影響もあるだろうが、血糖値自己測定によって、カーボ/血糖上昇の関係を隠し切れなくなったと読むべきだろう。
 CGM(24時間連続の持続血糖モニター――たぶんアメリカ製)による裏付けもあるが、DM VOXにかかわっておられる1型の南昌江内科クリニック院長も執筆に参加しているように、超速効インスリンに対応するためには、どうしようもなく必然的な因果関係であることは明らかなのだ。
 カロリー管理は、体重管理用。血糖値管理には役立たない。

200705 糖尿病カレントライブラリー 8
 糖尿病の食事・運動療法
 2007/05刊 定価 7,350円
 高い本だけど、アメリカでは2005年に捨てたフードピラミッドを、まだ載せているなど、どうしようもない勉強不足な編集をたった1年前にしたのも津田先生。

6/4追記
  P66に掲載されているフードピラミッド図に怒り狂った。
  もう一度立ち読みで確認したので補足します。
  (ゴミを7,350円も出して買うなんて、できるわけがない)
  本文では2005年ADAサイトから引用とありながら
  図版へのキャプションは2007年となっている(´ヘ`;)
  その編集のボンクラさもさることながら
  この図は、<デブ増殖>原因となった悪名高き
  1992年USDA(アメリカ農務省)提唱のピラミッド
  脂肪禁止、カーボ推奨で、ちょうど日本の
  糖尿病管理食の60%カーボ比と同等。
  それで、いいわいいわと栄養士さんが思い込んだ?
  それにしても不勉強と思いつつ、念のため
  ADA(アメリカ糖尿病協会)のサイトを探してみたら、
  愕然(がくぜん)!
  本に掲載されているアドレスとは違う場所だけど、
  2008/6/4現在、この古い図が載っているじゃん(´ヘ`;)
  カーボカウントを推奨して、
  必要カーボ比は、 各個人ごとに違う!
  そう宣言したはずのADAのサイトがこれじゃ
  間違ってもしょうがないのかもしれない。
  現場(摂食後、血糖測定)を見ない人は、
  資料だけに頼って考えるからねえ(´ヘ`;)
  (どうしてこんなことになっているのか? 
   英語の読める方は、その辺が書いてあったら
   教えて下さい。
   ま、アメリカ人はアバウトだから、直してないだけ
   かもしれないが)
  
   津田先生も大方の糖尿病専門医同様、
   <糖尿病性合併症>には多大な関心があっても、
   <糖尿病>ことに予備段階の食事療法には興味が
   薄いんだろう……って、おいおい。
   これは<食事療法>について全国の医師、
   コメディカル向けの専門書じゃないの? 
   ……誠意がない(´ヘ`;)
   きつい言い方かもしれないが
   <やる気がない>より和らげた言い方のつもり。
 
 何があったかはともかく、君子は豹変すべし!
 心変わりは大歓迎よ(^!^)

P3 カーボカウントの基盤になっているのは、血糖値に重要なのは炭水化物(YCAT注→カーボ 糖質のみ)の質ではなく量であるという考え方である。

 そう言っている割に、まだまだ及び腰だなあ(´ヘ`;) 市販食品の栄養表示がアメリカほど徹底していないってのは、ごもっともな指摘だが困っていてどうする。本気ですべての患者を思っているなら、行政に徹底を促すべく、提案なり、署名運動を起こすって手もあるんだよね。
「成分表示のない食品には手を出すな!」
 こっちの方が手っ取り早い。売れなきゃ対応するぞ。
 原則的に私はそうしている――慣れてくると、自分の体を<カーボセンサー>にして量を測定する手はあるけれど、裏切られることも多いので推奨はしません。
 
 日本人は、アッパラパーが少ないから、大丈夫なんて言っているうちに、高血糖予備軍は増え続けているわけで……手取り足取り面倒を見るくらいなら、馬鹿でもチョンでもわかる方式の方がラクチンなはず。その辺、プラグマチズム(実用主義)のアメリカははっきりしている……これも太平洋戦争に負けたのと同じ病因だね。

 内容がつまっているので、初心患者向けではないが、インスリン使用者には役立つであろう。ADA(アメリカ糖尿病協会)編: 糖尿病患者のためのカーボカウント完全ガイドもあわせて読めば理解も深まるだろう。
 ……って、そんなに難しく構える必要はないんだよなあ。
 食品交換表を扱うように悩む必要がない。それが、カーボカウント――血糖自己測定による糖代謝量チェックなんだから(´ヘ`;)
 将来的な栄養管理まで考えていただくのはありがたいが、とりあえずは目先の高血糖――合併症回避が患者にとって最優先。ヘモグロビンA1cが安定してからいろいろ考えても遅くはない……ま、たしかに理想としては、食品交換表とカーボカウントの併用が望ましい。しかし、使えない道具は、戦艦大和のように沈没するのがオチでしかないのだ。
 閑話休題。
 おやつ負荷試験ってのが、黒田先生のカーボカウント実践例に出てくる。
 子供が多い1型患者への対応から生まれたのかもしれないが、さすがは関西人(^!^) 簡易OGTT(ブドウ糖負荷試験)じゃ、ちょっと堅苦しいもんね。
 こんなセンスで、2型患者向けの本がほしいな。
 ほとんどが1型向け記事の中、『糖尿病患者のためのカーボカウント完全ガイド』を監訳された坂根先生だけが2型向け記事を書いているが、ちょっと重たい。よく読めばわかってもらえるとは思うが。
 

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