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2008年6月21日 (土)

神様仏様……超速効様

 日経メディカル6/19(会員登録が必要です)NEWSによれば、20歳以上、85歳未満の日本人2型糖尿病患者374人対象(最終解析対象者325人)を平均4.5年追跡した結果、超速効型インスリンアナログ製剤の使用で、心血管障害(突然死、脳卒中、心筋梗塞など)を抑制できたと認められたんだそうだ。
 2008アメリカ糖尿病学会で大阪府済生会中津病院 西村糖尿病内分泌内科部長が発表。
 遺伝子組換製剤だから怖いとかなんとか以前に、血糖をすぐさげてくれて、かつ、長時間下げすぎるなんて悪影響もない超速効は、ほとんど神様のようなもの。
 速効型インスリンは、おかず食い(蛋白質/脂質中心摂取)的には使えるが、カーボには、遅すぎたり(高血糖)、あとで効いてきたり(低血糖)で、職人芸的にテクニックがないと使えなかった。
 ……自己分泌(気分次第)を促すSU剤よりマシだけど。
 それゆえに<カロリー主義>のデタラメ性を見えにくくし、食品交換表にもとづく<過激>減食指示が続く理由ともなってきた。
 ……糖尿病性うつ病の原因の一つでもあるんだよな(´ヘ`;)。
 超速効タイプインスリンは、効果が明確だから結果的にカーボカウントのエビデンス確立に一役買った――間違えると低血糖頻発! 

 追跡後のヘモグロビンA1c平均値は、どちらも同程度の7.5%
 インスリン以外の薬物使用状況も同程度だそうだ(詳細不明)

    対象者数/朝食前空腹時/食後90分値/心疾患発症率
■超速効使用■163人■128mg/dl■194mg/dl■ 6.4%(10人?)
■速効型使用■162人■133mg/dl■253mg/dl■11.1%(18人?)

「少ないサンプル数かつ短期間で、心血管イベントの発症率に大きな差が出た。HbA1c値や空腹時血糖値には差がなかったことから、食後血糖値をきちんと下げる意義が明らかになったともいえるのではないか

 まあ、そうなんだけどさ(´ヘ`;)
 実際に使用した経験上、有効性には実感がある。
 私のインスリン分泌復活は、まさしく超速効様のおかげ(^!^)
 でもいろいろ思うことがある。

 第一に、ヘモグロビンA1c7.5%じゃ、抑えた方でも10人発症してしまったってこと。
 そして、インスリンを使用していて、それも超速効を使っていて、この数字はなんじゃ?
 どういう管理をしているのかしら(´ヘ`;)
 まず二種類の原因が考えられる。
 1-インスリン投与量以上にカーボ摂りすぎ
 2-食後血糖値の高さを気にしなかった。
   (インスリン投与量を増量しなかった――血糖測定していて?)
 あるいはインスリン抵抗性が強く、すごい投与量で、これ以上増量困難だったのかもしれないが、具体的数値がないので、そこは不明。そうじゃなければ、1型の方に広まっている黒田先生のもぐら叩きで、下げられるはずだが……カーボカウントを知らない人たちの事例なのかな、やっぱり。 

 速効型インスリン使用者の方は18人発症? 
 こちらはカーボカウントが使いにくいから、ヘモグロビンA1cが下がらないのはある程度理解できる。
 ただし、食後90分値が高いのにヘモグロビンA1cが同程度ってのはどうなんだろう? 
 かくれ糖尿病もそうだが、初期段階糖代謝異常の場合、高血糖対策として、人体は大量のインスリンを分泌して血糖値を下げようとする。速効型使用の方は、そこまでの分泌はすでにできないと思われる。となると、問題の副作用、タイミングズレの血糖低下――どっかで低血糖を起こしているんじゃないかな(´ヘ`;)
 血糖値の振幅差も評価材料にすべきじゃないだろうか。
 24時間連続測定が一般化すればいいんだけどな。
 閑話休題。
 メタボ(心疾患)は、複合原因というのがほぼ定説化しつつある中で、血圧/中性脂肪値/腹回りはどうだったんだろう?
 その辺には、まったく触れられていない(´ヘ`;)
 統計的にいろいろ数値を補正すると、累積発症率は43%減少するって方向性はうれしいNEWSなんだけど、これじゃ、つまるところ、単に医者の経験談でしかない。
 ちょっとさびしい。やっぱり医学は科学じゃないってことか……。
 

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