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2008年4月25日 (金)

高いから安全――全部とは言えないけど。

08041302コンビニの食品ほど
 安全なものはない

 えっ、ウソ! ――そう思う人は多いそうだが、どうなんだろう? 
 
 河岸宏和著 アスキー新書
『食の安全はどこまで信用できるのか』

 第3章「コンビニ・中国産は危ない」は真実か? は、ある意味痛快である。長年食品業界で品質管理に携わってきて、ホームページ「食品工場の工場長の仕事とは」を開いている現場の声は強い。どシロウトのマスコミ不勉強記者が、野次馬根性で書き流す文章とはリアリティが違う。
 朝日新聞で非難する記事を読んだ覚えがないから、火事とケンカ大好き週刊誌に売文ネタを持ち込む輩がいたのかな?
 週刊誌はまったく読まないのでよくわからん。テレビはもっと見ないのでさらにわからんけど。

 カーボ過剰なので、最近の私にはコンビニ弁当はあまり縁がない。でも糖尿病発病以前に、腐ったものを買った記憶はない。蒸れてすえた匂いの腐れ弁当は、むしろ対面販売の残り物で経験した。そのわけがこの本を読むと理解できる。
 できたて! が売りの対面販売では、食品表示義務はない。
 大量生産ではなく、できたてでコストがかかっているはずなのに、激安!? 赤字で売るのは、自殺覚悟の場合だけ。安いには理由がある……はははは。

■注■すべてのコンビニチェーンを調べたわけではないし、時と場合によっては、河岸さんの想定外生産をすることもあるでしょう。私の言うことを鵜呑みにしてはいけません。

 酸化防止剤とpH調整剤は添付されている。
 食品のpH値を少し酸性に保ち、雑菌が増殖しないようにして食品の腐敗を防ぐ。これって梅干を入れてすっぱくして日持ちをよくした工夫と同じなのだそうだ。(酸化防止剤は、一部食品を逆に酸化から防ぐ意味か)
 このふたつも保存料と考えれば、無添加とは言えなくなる。しかし、まったく添加しなかったら常温ではすぐ腐ってしまう。できたて対面販売の弁当が売れ残っていたら危険なのは、当然なのだ。

 店頭のおでんが安全だという根拠も納得がいく。
 鍋の温度が60℃を越えているから――雑菌は18℃から60℃の間が繁殖しやすい――つまり腐りやすい。

 チルド管理の重要性に触れている点も興味深い。最近は、栄養成分表示も充実してきたし、中食産業で利益を上げている背景がよくわかる。
 欠点はスーパーより高いこと。
 でも考えようによっては、安かろう悪かろうじゃない証明でもある。個食の場合、無駄と労力を考えれば負担できる範囲内だ。この程度であれば<買い支える>ことは可能だと思う……。
 平気で「売り切れごめん」状態になるのも、むかつくけど、品質的には安心だ。むしろ、それが普通だったはず。
 食品偽装問題は、販売機会を逃したくない――売り切れは許されないという無理から発生した。消費者の希望「いつでも買える」欲求に応える動機は、「いつまでも日持ちする」食品がほしい欲求に応える添加物満載にもつながっている。
「いい加減にしろ、王様。裸の癖に!」
 そうそう。
 この本で、日本メーカーの加工ハム、ソーセージが糖尿病患者にとって、カーボ一杯で危険物である理由がわかった。
 戦後の貧しい時代に生まれた肉モドキ。
 山本謙治著『日本の「食」は安すぎる』ではAハムと書かれているが、本物の肉使用のBハムに置き換わるのではなく、いかに小手先対応するかが食品メーカー技術者の腕だったらしい。
 安くて美味いものとの消費者の欲求なのか、コスト優先でだます気のメーカーが悪いのか、植物油脂に卵白ブドウ糖で塩漬(えんせき)して豚肉を膨らませる。
 結果、甘けりゃなんでもいいってところか? 怖いのは砂糖ではなく、加工ハムに蒲鉾だったりして……うううう、安物は体に悪い(´ヘ`;) カーボ大好き消費者がいけないのか、肉の味を教えないメーカーが悪いのか? 
 とどのつまりは……すべて自己責任。
 成分表示をよく見よう……って、表示していないメーカーの方が多いんだよな。後ろめたさの証明か?
 

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コメント

 YCATさん
 先ほど、すずらんさんのブログにお礼のコメントを送らせていただきました。YCATさんのブログでも一度きっちりご挨拶をと思いまして、お邪魔させていただきました。
 私にはなかなかハードルの高い内容が多いんですが、それをも楽しみつつ読ませていただいてます。
 日々お忙しいでしょうが、有益な情報提供をこれからも期待しています。

投稿: LUNA | 2008年5月 5日 (月) 19:40

 いらっしゃいませ。LUNAさん。
 次の記事は、LUNAさんたちヘモグロビンA1c平常、でも食後血糖値が高い(´ヘ`;)方向けです。話半分で読んでください。

 リスク管理は大事です。命は惜しいもの。でも、20年30年先に怯えて、今の生活をガタガタにするような無茶はしたくないってのが、私の立場です。すずらんさんも同意見だと思います。

 医師の(教科書的)提案に縛られるのも、それを全部無視して欲望のままに生きるのもせず、リスクをほどほどにじゃらして<生>を楽しみましょう。どっちに転んだって、100年保証はついていませんし、明日ノストラダムスの大王が「遅れちゃってゴメエエエン」とかいいながら、地上を火の海にすることだってあるでしょう。

 尚、わからないことや、おかしいと思うことがあったら、その記事の下にコメントしてください。通知が来るので管理人にはわかります。
 古くなったり、間違っている記述があるかもしれませんので、注意してくださると、他の方にも有効となりますのでよろしく。

投稿: (管) | 2008年5月 5日 (月) 22:26

 まじめなブログをありがとう。

投稿: なん | 2008年5月 5日 (月) 23:08

 いらっしゃいませ、なんさん。
 回りくどくって、無駄に長くてごめんなさい。読んでくださってありがとうございます。どっかで参考になれば幸いです。

投稿: (管) | 2008年5月 6日 (火) 00:21

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