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2007年10月19日 (金)

文言春秋雑感-4 揺れるエビデンス

 20世紀初頭、インスリン発見前夜。
 尿に糖が出るなら、いっそ何も食わせるな。
07101277 そもそもは18世紀フランスで発想されたって説もあるけれど、それが当時の糖尿病治療最前線のコンセンサス。そこでボストンのアレン博士たちが行ったのが飢餓療法――要するに断食。
 現代から眺めて嘲笑するのは容易だ。

 コンセンサスによる仮説を立て、それに基づいた人体実験の繰り返しが医学史であり、その結果の集積がエビデンス(科学的根拠のある医療)となっていく。

 インスリンが分泌されていて抵抗性が高い2型病態には効果があったが、1型の方には当然無理。骨と皮にまで痩せながらも多尿(蛋白質、脂肪分解による)が続き、最後はケトン体の毒性による(ケトアシドーシス)昏睡で死亡。
 1日300kcal(牛乳3本!)指導で、体重20kg! 悲惨。
 それでも多少は延命効果があったからこそ、16歳のエリザベスちゃんは、ぎりぎり1928年のインスリン発見に間に合った! 

山崎「感染症に苦しめられた年代の人間からすると、やはり医療に対する期待感があります」

 養老/山崎対談で山崎さんが言うように、現代の私たちは科学の進化で、多大な恩恵を被っている。しかし、それが始まったのは、ほんの100年余り前からでしかない。感染症など、敵対する生命体を排除する手法や、壊れた部品を取り替えるなどごく一部を除けば、わからないことの方がまだまだはるかに多い。だから養老さんの醒めた発言が出てくる。
養老「今は医療が過大評価されすぎている」

 真理は、多数決では決まらない。誰もが認めコンセンサス成立と思われても、間違っている場合がある。
 典型は天動説の崩壊。「それでも地球は回っている」

 とはいえ、何の根拠もなく命を扱うことはできない。疫学はどこまで行っても推論でしかなく、確定的事実の証明にはならないとしても、それをエビデンスとして、リスクを横目で見ながら人体実験を続けるしかないのだ。

050902991 あと知恵は、とても気楽だ。
 タイムスリップテーマの傑作時代SF石川英輔著『大江戸神仙伝』での脚気(ビタミンB1欠乏症)と気管支肺炎、続編の『大江戸神境録』虫垂炎の治療風景は、その典型だ。
 現代の我々からすれば、ごく普通の医療知識、技術でしかないが、1822年当時の江戸市民からすれば、まさしく仙人、神様が行う奇跡だ。
050902992 
 虫垂炎を、部分麻酔で手術するしかなくなった主人公に対して、少女が言う覚悟は、古来からの医師――つまりは魔法使いへの信頼表現そのものだ。
「わちきのおなかを、切りなさるのかエ? (中略) いずれ一度は死ぬこの体、どうせ死ぬなら、旦那さまの手にかかって死にたい」 

はるか昔から、東西を問わず内科こそ医学の中心。

 歴史上、医学博士と称する人々はいつでも高級知識人の一員であった。生死を司る階級として、古来から人体に関する知識を体系化していたからだ。(正しいか否かではない。整合性があっただけ――それが当時のコンセンサス)
 病気の患者を扱うと手が汚れるし、感染の危険もある。解剖学的知見を得ようとすれば、冷却技術のなかった時代だから、腐る、臭う代物なんてよそへやっとくれ! 現物を調査するような作業は下層民任せ――実際に人体を扱ったのは肉屋の同類――欧州では、理髪外科医と呼ばれていたそうだ。
 科学意識を持った勇気ある人々の出現以前、現場を知ることなく築き上げた思い込み(おバカ体系コンセンサス)が信用されつづけたのはなぜか? 是非の証明が不可能だから<医学の権威>を崩す方法がなかったのだ。
 ゆえに、15世紀末レオナルド・ダ・ヴィンチは言った。
「健康を保ちたまえ。だが健康を保つためにはできるだけ医者を避けることだ」 D・ブーアスティン『大発見』より
 
 米ぬかなどに含まれるビタミンB1は、糖質を分解吸収するのに不可欠であることがわかったのは1910年。それでも軍医総監森鴎外が細菌説を譲らず、陸軍ではその後も死者が続発。高木博士(慈恵医科大学の祖)に従った海軍では減少したのは有名な話。
 
 虫垂炎を外科的に摘出しろとの説をハーバード大学教授が唱えたのは、1886年。ところが当時の医学の権威は欧州にあり、下剤とアヘン投入が主要治療法であるとゆずらず、1902年にイギリス国王エドワード7世が戴冠式直前に手術して命を救われるまで認められなかったという。 『大江戸神境録』より
 
 残念ながら養老さんの言うように、現代の医療(西洋医学)に完璧を望んではいけない。人体それぞれの生命力を全うさせるとなれば、漢方やインド医学と同様レベルでしかない。基本は中原英臣著『医者に遠慮する患者は長生きできない』に、風邪薬の最大効用は、眠らせることによって患者の自然治癒力、免疫力を高めて(勝手に)回復させるとあるように、それが限界だ。
 笑いが治癒力を高めるなんて研究も、熊笹でもイワシの頭でも朝鮮人参でも、効く時は効くって漢方と同じレベル。
 エビデンスを越えて、科学的事実として体系化され、マクドナルド販売システムのようにアルバイトでも治療ができる日が、いつか来るだろうと思うけど……。
永井「気をつけなければいけないのは、統計学的に差が認められても、臨床医学的に有用だということにはなりません」

 永井先生は、正直だよねえ(´ヘ`;)
 イワシの頭――プラセボ(偽薬)効果とは逆の作用もあるのが、人間の意識。催眠術で「タバコの火を腕にあてますよ」と被験者に言うと、実際に火ぶくれができちゃう! 
 あんまり優しくすると、無自覚予備軍は、これ幸いと放置プレイに走りがちだから、素直な<子羊>タイプには、昔ながらの強制指導の方が有効な場合があるんだよなあ。

 ただし患者の独断より少ないだろうが、医療側も同様にマヌケリスクから逃れることはできない。コンセンサスを無視するわけにはいかないが、その視野から一歩も出ないようなバカの壁は築かないようにしてもらいたい。エビデンスすら、どこまでいっても仮説でしかなく、まだ科学的事実ではないのだ。

 ネットは玉石混交。多すぎる情報はホワイトアウト(光が全色そろうと真っ白になる)して、逆に混乱する場合があるけれど、選択する機会が増えるのはやっぱり歓迎だ。
 なんとか虹を見分けよう!

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コメント

 数年前からになりますが、猫も杓子もEBM、EBMとお題目を唱えております。
 医学が科学の領域に入ってきた証にも思えますが、統計学のマジックに騙されませぬようにご用心。

 例えばの話になりますが、「60%の症例で症状の改善を認め、プラセボと比較して有意である薬」があるとしても、個々の症例では効くか効かないかのall or notingとなります。「1%の副作用発言率の薬」を飲んでも、個々の症例では副作用が出るか出ないかです。「1%程度の副作用が出る」わけではないのです。ナマモノをあつかう故の難しさだと思います。
(以上私見ですが・・・・・。)

 私達の対応策としては、統計学的事実は事実として受け止め参考とするが、我が身でやってみて、取捨選択を行うしかないと思います。

投稿: saka10 | 2007年10月21日 (日) 00:05

 遅くなってすいません、saka10さん。
 また余計なことを考えすぎちゃって(´ヘ`;)

>我が身でやってみて、取捨選択を行うしかないと

 結局、それにつきます。自分のからだは自分で守るしかないのです。同じことを、説得力をつけようと、ぐるぐる、書いたのですが、あちらこちらひっぱり回しすぎですね……お恥ずかしい(´ヘ`;)
 何が書いてあるか、わかりましたか?  

 大方のひとは権威に弱いものです。
 患者は医師の指示通り。医師、医師で、学界の権威もしくは<だろう>データによるエビデンス Evidence-Based Medicine 頼り。
 視界が開けていれば、誰でも自分で歩いていけます。でもどこに落とし穴があるかわからない五里霧中状態では、エビデンス(科学的根拠のある医療)って、とても便利で、心安らぐ代物になります。
 
 役人たち。腹の立つボンクラどもも、悪意はなく、むしろ一所懸命な(たぶん)善人ばかりでしょう。そう信じます。
 様々なエビデンスを参照し、関係各位のコンセンサスを確認し、あげくホワイトアウトして前例踏襲もしくは不作為する――別名、小田原評定とも言うんですが、それを非難する資格がある人は、そうはいません。能力の有無はどうしようもないことです。
 問題は、そこで<思考停止>を起こしてしまいがちなことです。
「やる気があろうがなかろうが、結果が一緒なら同じじゃん」
 100に一度、千に三つであろうと、その気がなければ道は開けません。そして、それはさまざまな局面で、その人の<誠意>の問題だと、私は思います。
 
 カロリー神話も、その典型例でしょう。
「おっかしいなあ」と下がらないヘモグロビンA1cに首をひねり、「まあた食べ過ぎたんでしょ。わかんのよ!」と迫る医師、栄養士。
 悩みぬいた末での指導なら、受け入れる気にもなるでしょうが、この間までオシメ(あれ死語?)していたようなお嬢さん管理栄養士の言葉に、生活習慣病(かって成人病と呼ばれたように、人生経験――たぶん――豊富)持ちが聞く気にもならない理由もその辺でしょう。

 ちょっとずつ変化の兆しがありますが、SMBG(自己血糖測定)に、それとセット化されたカーボカウントという代謝(メタボリズム メタ/変化、ボル/投げる)暗黒世界を照らす光源登場を、知っているのか知らないのか? 
 たぶん、まだ知らないんだと信じます。わいがやと、密やかにノイズを発生し続けましょう。いつか大地を揺るがすこともあるでしょう。

投稿: (管) | 2007年10月21日 (日) 23:18

 こんにちわ はじめまして いつもブログ楽しみにしています。
 ほぼ、同年です。同じような経歴(病歴)です。私も、血糖値おもわしくなく、一日3箱吸ってた、たばこやめてみました。たばこは、血糖値に関係ないと思っていましたが、やめたとたん、20~30ぐらい、血糖値下がりました。150だとしたら、、⇒120です。結構、感動して、こんなくらいだたら、もっと早く、たばこやめてれば,と思いました。
 それと、ありえなかった、二桁血糖値になったのが、カーボ食と一緒に食べるゴーヤです。すごいです。油でいためてもよし、生で、塩もみしたもので、ドレッシングでもよし、常に、食事と一緒に食べると、血糖値が、あまり上がりません。人それぞれだと思いますが、一度試してみてください。

投稿: ソフィア | 2008年9月25日 (木) 17:23

 はじめまして、ソフィアさん。遅レス申し訳ありません。ためこんでいた2007年度決算処理を、片付けておりました。
 やっと終わった!
 これで、頭上の脅威をまた1年間忘れることができます――ちょっとずつやれ! ってのにさ。
 なんでこうなるの? と言いつつ10回目(´ヘ`;)
 
 いつもお読みいただいてありがとうございますなんですが……えっとぉ(´ヘ`;)
 
>すごいです。

 自分だけで思い込むのは個人の自由(勝手)で、何を思おうと他人が知ったことじゃありませんが、その感動を伝えたければ、それなりの努力が要求されるものです。どこが<すごい>のか、まったく聞こえてきません(´ヘ`;)
 この手の表現は、ダイエットや健康■食品がらみのブログにあふれており、うっかりそれにのっかってしまう<子羊>の大群を産んでいます。
 ゴーヤならひどい目にあうことはないでしょうから、どうでもいいですが、健康■食品がらみで無駄な金を使って金欠病になる方がたくさんいます。
 どっちが悪いのか?
 悪意の有無を問わずひっかる方がバカだって言えばそれまでですが、これを撲滅(ぼくめつ)したい! それが、ひそかに抱いている私の大それた野望です。
 お気づきいただけませんでしょうか?   
 <ネットは玉石混交>と書いたここの記事にコメントいただいたことでもありますし、余裕もできたので、思いっきりレスしてみましょう。
 ちょいと説教臭くなるので、気分を害したらごめんなさい。まったくいくつなっても、おとなげない奴ですね、私は。
 困ったもんだ。
 
 麻生首相誕生にあたって、作家の高橋源一郎さんが朝日新聞で嘆いていました。
 2世3世政治家ばっかりで、出自はともかく、気に入らないのは、みんな人の話を聞かない連中だと怒っていました。<朝まで生テレビ>にみるように、対話する気はなく、一方的演説ばかりしている。
 時間が限られているテレビにおいては、多少大目にみてあげたい気もしますが、日常でもそうだとしたら……そんなに急いでどこへ行く?
 どこへも行く気はなくオウチに居たいんでしょうね、お坊ちゃまは。
 これも根っこが同じ可能性があります。
 具体的な、誰もが目に見える言葉がなければ、盲人がゾウについて話し合うのと同様に、対話が成立するのは奇跡です。<人の話を聞かない>のではな<人と話ができる材料を提供していない>以上、相手が聞こうと望んでも、聞こえるわけがありません。
 一見会話が成立しているようで、実は全然違うことを話し合っていたなんて、すれ違いの事態がよくあるのも、これが原因でしょう。
 
 <政治>とはつまりが<好き/嫌い>の感情表現だと喝破した方がいます。
 見も蓋もない卓見で、話し合うなんていったって最後の最後はそれだと言われればそうですが、それでは議論の発展なんてありえず、つまるところ足して半分にする<妥協=なあなあ/うやむや)>しかできないのがオチ。
 日本が、没落方向へ千鳥足で進んでいる原因でもあるでしょう。
 閑話休題。 
 記事には書きませんでしたが中原英臣先生は嘆いています。
 
 どんな病気であれ、それがなぜ発症するのか、きちんと原理を説明したパンフレットが少ない。(中略)肥満にならないようにしましょう、睡眠を十分とりましょう、酒やタバコは控え、適度な運動をしましょうと、すでに十分わかりきっている対策に紙面の多くを費やしている。
 それよりもまずは基本原理である。日本には、そういう知識を得る場所が本当に少ない。
 
 この欠陥は教育方法の問題というより、もっと根が深いものだと考えています。ぐりぐりと追求していくと「青臭い奴だなあ」と逃げていく。現場の事実をとことん見据える――そんな面倒が大嫌いな方が多い。で、上っ面だけ見て中味を見ない(´ヘ`;)
 これがテレビの情報だけで、行動を左右されてしまう羽目になり、昨日は納豆、今日はバナナとなることにつながります。。
 日本人の民族的、遺伝的欠陥? なわけはありません。
 単に表現方法を知らないだけ――つまりは文化的成熟度が低いってことになるわけだけど。
 
 このブログを始めて、あしかけ4年。
 面倒くさくて、うんざりし、やめちまおうと思わなかった日はありません。それでも、ぶつぶつくだらないことを垂れ流し続けられた理由のひとつに、こんな夢がありました。
 この<耐糖能異常(IGT)>を材料に<具体化された話題/原理を見通せるような話題>の見本を作り、それで日本のブログの質の向上、ひいては<議論>の前提を知ってもらえればいいな(^!^)
 材料が耐糖能異常(IGT)である必要はありません。単に、これ以上に書きやすい材料の持ち合わせがなかっただけのこと――ちょっとさびしい(´ヘ`;)
  
 耐糖能異常(IGT)制限の元で、どう暮らすか? 

 当初は、患者情報を公表して役立たせる意味として、お世話になった方々への恩返しって部分がありました。しかし、それだけでは、ある程度血糖管理に成功している私にとって、ブログ継続へのモチベーションにはなりません。
(同様に、初期段階患者のブログは時間経過――つまり血糖管理が安定化すると、だいたい消滅します。これは2型糖尿病患者のブログが少なかった理由でもあるでしょう――食事制限して痩せれば、ほとんどの場合、とりあえず落ち着くので書くことがなくなっちゃう)
 
 糖尿病合併症の怖さを広める? 
 
 働いている以上社会保険費用の負担はありますが、医療費の増大を厚生労働省の担当者並みに悩んでいるわけではありません。糖尿病予備軍増大中のニュースを真に受けて、ネット広告で儲けようという輩が、間欠的に出現し、その都度SEO対策としてスパムコメント、スパムトラックバックの相互リンク依頼がたくさん来て迷惑していますが、役に立つかどうかはともかく、すでに書籍、サイト、ブログが捨てるほどあります。よほど切り口を変えなければアクセスアップは望めず、儲からないはずです。お金は嫌いじゃありませんが、そんな展望もありましたからその方向はなし。

 ブログを始めるに当って、散々ネットを漂流してみました。
 知りすぎちゃうと<おバカ>ができなくなる欠点はありますが、事前調査はやりますよね、普通。
 
 当時2型糖尿病患者のサイトはごくわずかしか存在しませんでしたが、「何がいい」などの<ウワサ>話とともに、心情報告が多い、まさしく日記以上の形態のものはありませんでした。
 多少役に立つ具体的表現は、1型患者のサイト同様、血糖値のデータ記録だけ。それだって、入力(食事内容)データがなく、運用(代謝)データもない……出力(血糖値)だけみて何がわかるの? 
 教育入院の時、同時に入院した方々が、(料理を作る)奥様にみてもらうんだと、済生会中央病院の糖尿病食を毎食デジタルカメラで激写している姿には、呆れました。
 調理前の重量を測るわけでもない……どうやって作ってもらうんだ?
 サイトとくらべてブログは作りやすいですから、そうした日常を反映してしまうのはごく自然のことで、血糖値(結果)だけのブログ、食事(原因の一部)だけのブログが多くなるのはやむをえないことです。しかし原理への視線がなく、第三者に伝える気のない表現は、どこまで行っても結局<ひとりごと>でしかありません。
 まさしく<個人的>日記帳ですが、大勢の人に読まれること、他者を意識していないのに、なぜネットで公開するのか? 
 ワードやエクセルなどの標準ソフトより使い勝手がいいので、紙のリアル日記帳の代用品って……そんなお粗末な動機の場合も実際にあるかもしれません。しかし、それだけではなく、「助けて」という叫びがあるからではないか? 
 <助けて>伝言板ブログ。
 少なくとも同病の患者同士の共感を呼ぶという存在価値はあるようです。
 
 桜子さんとそれに影響された方々のダイエットブログが、私の参考になりました。
 カロリーを(自己代謝)以上に摂取すると体重が増加する。
 それはダイエットの王道として当たり前のことです。しかしリアル印刷ではスペースがないせいか、お題目、説教ばかり。具体的データで経時変化を綴ったものはありませんでした。
 おお、これだ! 
 カーボカウントを知っていたら、ずっと簡単だったんでしょうが、食事内容の記録、そして生活強度(血糖値に影響する分)のうち、心拍数向上効果がある10分以上の歩行時間と最低代謝となる睡眠時間も記録してみよう! 
 医師の指示食事量(寝たきりベッド生活生活強度での代謝量)を勝手に越えて食べる言い訳にもなるってつもりが先だったかな? 
 
>人それぞれだと思いますが

 注意書きがあるのがまだ救いですが、いろんな2型患者さんのブログが登場して、多少は先行見本として役に立っているのかもと(勝手に)うひうひ喜んでいたのに、こういうコメントをもらっちゃうってのはとても悲しいです。
  なんのために、いろんなデータをアップしてきたの? 習慣化したとはいえ、そう簡単なことじゃないんですよ、本当に(´ヘ`;)
 
 さて各論です。
 
 DMネットワークの2007/8/14記事によれば、2005年の調査では、男性だけでなく女性も糖尿病、肝疾患などの3項目で全国ワーストになった(中略)沖縄県では糖尿病による死亡率も高い。全国平均と比べ1990年頃まで低い数値だったが急速に増え、ワーストの徳島県に迫る勢いだ――なんだそうです。
 
 <すごい>ゴーヤを沖縄の人は食べなくなったのかしら?
 売り先に困ったゴーヤ農家の方が、熱心に全国拡販努力中? 
 
 いつもいうようにこの記事に具体的価値はありません。
 上記記事にも書いているように、どこまで行っても疫学(統計)データであって、耐糖能異常(IGT)の発症原理に迫る力はゼロ同等です。「すごい」だらけのひとりごとと、大差ありません。
 
 1993年ごろを境に、大変化している理由はいくらでも考えられます。
 この筆者の基本思想は毎度おなじみカロリー神話です。
 デブが(肥満指数(BMI)が25以上の肥満者)増えているようで、その原因の一つを脂肪摂取と見ています。
 で、食事の欧米化を上げたりしていますが、ゴーヤの油炒めって、すっごい量の脂を使うんですよね。豚肉嗜好も含め元々摂取量が多い可能性があるけど、その辺のデータはなし。<脂肪からのエネルギー摂取が30%以上の人は、成人男性で30.5%、女性で36.4%で、男女ともに全国平均をおよそ10%上回った>と共時的(同じ時代)データは書いてあるけど、通時的(沖縄の歴史的変化)データは書いていない。
 
 ゴーヤを食べ過ぎるようになって、脂質摂取も増えた? 
 
 デブが増えた原因は、別のところにあるんじゃないかなあ。
 生活水準の向上? 
 本土の日本人が、そうだったようにごはん(カーボ)を毎日食べられるようになった? あるいは、自動車の普及?
 歩くような(肉体労働)貧しい生活を脱皮した? 
 
 ゴーヤには、植物性インスリンが含まれているなんて話がありますが、まだ実証されていません。事実なら、インスリン分泌のない1型の方たちにとって福音ですが、何グラム同時摂取すれば、何グラムのカーボを脂肪化してくれるのか?
 その具体的データは、誰も示していません。ゴーヤ売りさんたちは、「すごい」「きくぅ」と言ってますけどね。
 それがなにか? 
 事実であれば、ノボ ノルディスクやイーライリリーは倒産の危機に直面するでしょうが、噂すらありません。今後、中国、インドで、糖代謝異常者は間違いなく増加するはずですから、市場はさらに拡大、株は買い! で間違いないでしょう。
 
 インスリン分泌がゼロの1型患者さんが、インスリンアナログを拒否して「自然食品ゴーヤを毎食、(基礎インスリン代用として)毎時食べてQOL(生活の質)を維持しています」ってブログを書いたら、<すごい>と絶句しちゃうでしょうね。
 ……一日中、ゴーヤ漬けで暮らすことについて。
(冗談です。1型患者さんやっちゃだめですよ(´ヘ`;)
 血糖値400/500で死ねるならいいけど、
 高血糖昏睡で、植物人間化して
 周囲に長年迷惑をかけっぱなしになりかねません)

>二桁血糖値になったのが、カーボ食と一緒に食べるゴーヤです。

 2桁血糖値は、食後血糖値でしょうか? 何分後でした? 
 それとも随時血糖値もしくは、睡眠後の朝の空腹時血糖値でしょうか? 
 カーボ食の内容、カーボ量、同時摂取蛋白質、脂質の量は?
 そもそもソフィアさんのインスリン分泌量、それにインスリン抵抗性の度合いは? 
 単に<すっごい量の油>がカーボの吸収を妨害して、自己分泌の出遅れインスリンが間に合っただけって可能性もありますね。
 あるいは、アルコール(泡盛)のせいで糖新生停止だったかも。
 
 実験するなら<生で、塩もみしたもので、ドレッシングでもよし>でやる必要があるでしょうが、ゴーヤ(にがうりについての五訂食品成分表)100gは炭水化物3.9g(そのうち吸収しない食物繊維2.6g)蛋白質1gです。OGTT(ブドウ糖負荷試験)代用であれば、75gブドウ糖(グルコース)相当とするなら、1.3gX5700gのゴーヤを食べなきゃいけません……すごい(´ヘ`;)。
 1gの蛋白質のうち植物インスリンと言われる物質がどの程度の比率なのか、どこにも資料がありませんでしたが、全部がそうであれば57gのインスリン!? 高単位なんてものじゃないから、低血糖で死ねるかな? 
 その前に、5.7キロも食べたら胃が破裂するでしょうね。どっちにしろ、私はやです。
 
>たばこは、血糖値に関係ないと思っていましたが、
>やめたとたん、20~30ぐらい、血糖値下がりました。
>150だとしたら、、⇒120です。
>結構、感動して、こんなくらいだたら、もっと早く、
>たばこやめてれば,と思いました。

 不思議ですね。どうしてそうなるんでしょう? 
 一番想像されるのは、ニコチン摂取と血管拡張の関係でしょうか。アドレナリンの分泌変移かなあ? 
 血圧の変化で、それを確認してみてはいかがでしょうか? 
 まあ松岡先生の冗談とは言えない真実に近い現象があったんでしょうね。下手にインスリン分泌があるせいで、2型の代謝はよくわかりません。
 ヒトの代謝は芥川龍之介『藪の中』同然でしかないのが現代医学の位置です。縄文時代の呪い師よりは進歩したでしょうが手探りなのは似たようなものです。結果が全てで、やったもん勝ちって奴ですね。
「赤信号、みんなで渡れば怖くない」
 みんなで電車の踏切信号を無視して、多数の死傷者が出た――もう忘れられているんだろうけど、<バカ>と<度胸>は紙一重(´ヘ`;)です。度胸もなく、何も考えずに付和雷同して、ひどい目に会うのだけは避けたいものですね。

「マリンちゃんに、また大金をまきあげられたでしょバカ!」
 おおさ、俺の金を俺が使って何が悪い……悲しいけど(´ヘ`;)

投稿: (管) | 2008年9月30日 (火) 02:32

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