文芸春秋10月号<最高の医療>
『カリスマ医師10人治療革命報告』吉原清児
『ぼくは全身「生活習慣病」 』患者立花隆vs主治医永井良三
『病院を壊すのは誰だ(ルポ医療崩壊)』奥野修司
『かかりつけは名医より良医を』鎌田實
『百歳で現役「健康心得」10ヶ条』日野原重明
(敬称略)
これが文芸春秋10月号(9/11発売)総力特集<最高の医療>のラインナップ。
力が入っているように見えるが、この手の取材の典型的パターンである。まるで知らなかったという方は、ぱらっと読むべきだけど、新聞に毎日目を通しているなら見えていることばかりで、わざわざ買うほどのものじゃない。
しかし、さすが日本の論壇を代表する雑誌である。他の記事とあわせると味がでる。710円では、お買い得かもしれない。
『変な国・日本の禁煙原理主義』
解剖学者養老孟司vs劇作家山崎正和。70代の老人二人が言いたい放題の対談。そりゃあ、そこまで生き延びてしまえば勝てば官軍、何をおっしゃるのも自由だけど、ベストセラー『バカの壁』著者として、影響力が大きくなっていることを忘れているぞ(´ヘ`;)
蜘蛛の巣だらけの迷宮の奥深く紫煙に包まれ汚れた白衣に鼻くそをこすりつけていた時代とは、立場が違う。
疫学は統計。数字はいくらでもインチキできる材料なのは事実だけど、リスク管理は確率の問題だ。ここまで言っちゃいけないと思う。
『新・がん50人の勇気 終章・魂のリサイクル』柳田邦男
人のいのちには、生物学的・身体的な生命と精神的ないのちの二つの側面がある。
少しずれるが、これも興味深い。
『中国「毒食大陸」を往く』青沼陽一郎
食品は、お天道様さえ機嫌が良ければ、それなりのものが収穫される。どう管理し、どう販売するかは近代のテクニックが必要だが、基本的には誰だって参入可能だ。従って、わけのわからないものが市場に出回ってもまったく不思議はない。
流行の中国バッシングに乗ったタイトルだけど、日本もそう大差はない。
ちょっと耳を澄ませば「農薬がなかったら、安く生産なんてできない」と消費者の無理難題をなげく農業関係者の声が聞こえてくる。単位面積当たりの使用量が一番多いのは日本なのだ。
ちょっと前に、アメリカで輸入禁止になった日本の農作物のリストルポが週刊現代に掲載されていた。それをたぶん私たちは毎日食べている!
公害問題も同じこと、1960年代のアメリカ、1970年代の日本。勇気ある告発者が、それを暴いたからこそ笑っていられる。
(レイチェル・カーソンに、日本の水俣病や大気汚染の研究者たち
――人名は、そのうち入れます)
加工食品メーカーにしたところで似たようなもの。現場を見たことがあれば、何の不思議もない(´ヘ`;)
雪印、日本ハム、不二家などなどの問題が発覚し、鬼の首を取ったような特ダネに狂喜しているが、厳密さを求め続けると、食べるものがなくなってしまう。
ここでも最後に頼りになるのは、生物としての自分の舌に、勘。
他人、ましてやお上に頼っちゃいかん。自分で管理!
それを補完するのは、毎日の人体実験を繰り返した結果でてくる体の異常。残念ながら、その早期発見でしかない。西洋医学の進歩は、この点で最大の成果を誇っている。利用しない手はない。
それにしても異物を、毎日、毎秒排除し続ける肝臓さんの偉大なこと!
大博打もあるけど、生きていくってことはそうした日々の小さなギャンブルの積み重ねなのよねえ、100%の安全なんかない!
少々の不具合でもどうにか飛びつづけられる人体の精妙さ、いやデタラメ性! それでもなんとかなるように作られたシステム――やっぱ<誰かさん>じゃなきゃ作れんよ、こんなもん。
……うんでもって(´ヘ`;) テーマを二つに絞り込んだところまでは来たが、重くなりすぎて、脳みそがヘタってしまった。
ついでにエアコンつけっぱなしで眠り込んだので、珍しく鼻風邪!
除湿機能28℃だけなのにねえ。うん、5年ぶり(´ヘ`;)
まんざらバカと決まったわけじゃなかったのだ、はははは。
遅れて提出すると「青色申告資格取消しになる場合がありますよね……」と税務署のおにいちゃんに脅されている(´ヘ`;)
残り正味4日。ついに、決算処理をやらねばならん時が来た。
レスを含めて、来週までここはお休みです。すいません。
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コメント
お疲れ様でした。
文芸春秋の今月号は私も買って読みました。不真面目な私としては健康関連の記事の中では養老さんと山崎さんの対談が笑えて好きです。「健康ファシズム」も言われてみれば、すでに自分もその中に巻き込まれていそうで...その方が体の病気よりも怖かったりするかも知れません。あんまりなんでもガチガチに締めすぎるとネジが切れるかも知れませんね。
そう言えばソモスの河合さんも70になったら飲んだくれになるのが夢だとか仰ってましたし(笑)生きる楽しみをより長く続けるための緩慢な療養を心がけたいと思います。
投稿: そんなヒロシ | 2007年9月25日 (火) 18時42分
遅レスごめんなさい、そんなヒロシさん。
やっと片付けました。毎日5分ずつやっておけばなんてことはない作業なんですけど、約260日x5分=1300分≒21時間。
あら、ぴったり。
結果的に徹夜して丸一日でやっつける始末(´ヘ`;) もうこれで9回連続の阿波踊り。なんでこうなるの!
『バカの壁p27-29』を読み返して発見しましたが、養老さんの発言は、舌足らずです。「科学的推論」を真理と決め付けてしまうのは怖いと警告していますが、蓋然性(がいぜんせい)や可能性の存在は認めています。
またここでもコールタール塗りたくりで、何の害もないとまでは言っていません。補足しないのが、しゃべくりの怖いところです、それとも本気でタバコ無害説なのかしら?
P.S.ブログ拝見しております。
一度ヘモグロビンA1cが下がってからまた上がりだしたってのは怖い話でしたね。書いてありませんが、最初の医師はインスリン分泌量を測定しなかったということでしょうか?
ご自分で勉強しなかったらどうなっていたことか(´ヘ`;)
もっと簡単なデータを想定していたのですが、こんな事情じゃ、逆にまとめにくかったかもしれませんね。いろいろあるもんです。
ところで、今後はアドレス(URL)を記入してコメントされてはいかがでしょう。気にする/してくれる方は、ブログをチェックして(相手の人格を知って)レスしてくれるはずです。
ただし、目ざとくチェックされて、そのうちスパムコメントが来るようになります。頻繁に更新する必要はありませんが、お掃除はした方がいいです。gooは、コメント拒否ができないみたいですけどね。
そちらには、もう少しエントリーが片付いたらおじゃまさせていただきます。続けるコツは事実関係をアップすることです。考えたり、カッコつけたりするとエントリーできません。
……どうせ小学生の作文だい(´ヘ`;)
投稿: (管) | 2007年10月 2日 (火) 06時15分
こんにちは。
書類、一日5分処理すれば・・分ってるけど溜まっちゃうんですよね。中性脂肪・・分ってても溜めちゃうんですよね。銭・・分ってても全然貯まりませんね。
他の病気もそうでしょうけれど糖尿病の場合は特に名医より良医が望まれると思います。主治医が良医でおまけに名医であればそれに越した事はありませんが糖尿病の場合はいかに名医であっても患者自身の病気に対する理解と意識なくして良い治療結果を得ることは不可能ですから高度な実績よりも患者に正しい知識とやる気と安心を提供できるようなそんな医療が望ましいと思います。
>最初の医師はインスリン分泌量を測定しなかったということでしょうか?
いえ、測定はOGTTと同時にしたのですが自前インスリンの少なさが今ほどではなかったからだと思います。事実それから大した努力もなしにa1c が一旦急激に正常化しましたので回復したと思われたのかも知れません。私は2型ですがこれは明らかに寛解期、ハネムーン期だったと思います。
転院した時に今の主治医にそのことを話すと「あぁ・・その時にインスリンを少し使いたかったですねぇ・・」と残念そうに言われました。ハネムーンの帰りはファーストクラスにすべきところをSU剤増量号で荒波にのまれてしまったようです。覆水ぼんに帰ら・・・
P.S.杉本先生の新しいサイトにもお邪魔しています。
投稿: そんなヒロシ | 2007年10月 3日 (水) 13時10分
杉本先生のDiabetes-Cafeいいですね。
糖尿病総合としては、一番まとまっていて治療手順がわかりやすく書いてあります。
やっつけ仕事風になるのかと思っていたら、ずいぶん文章も一般大衆向けにわかりやすい!
……なんて言ったら怒られるかな?
ブログの紹介文を読んでいるとは思えないないんだけど、気にしてくださったのか。それとも単に奥さんに怒られたのかしら。
>大した努力もなしにa1c が一旦急激に
>正常化しましたので回復したと思われたのかも
(中略)
>SU剤増量号で荒波にのまれてしまったようです
そこまで急激になるものですかねえ……。
これ、杉本先生のところで新しくスレッドを立ててみてはいかがでしょうか? 2型でいったん安定するパターンは多いですから、重要なテーマになると思います。
とりあえず、とりあえず。
投稿: (管) | 2007年10月 3日 (水) 13時20分