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2007年5月 8日 (火)

エピネフリンとアドレナリン

07050300 インスリンとインシュリン。
 現地語の発音上からは、インスリンが正解。
 しかし、インシュリン記述も多い。
 この程度の差なら、まだ笑っていられるが、エピネフリンとアドレナリンとなると、そうも言っていられない。
 エピネフリンが何であるか、患者を含め、一般の方のどの程度が理解しているだろうか? 少なくとも、私はずっと不思議に思っていた。
 糖尿病関連で出てくる文脈から、血糖値を上げる一種であることはわかったが、学校教育で聞いたことがない。よほど特殊なホルモンなのかしら? 
 エピネフリンが何物か、ご存知でしたか? 

 生化学の本には、エピネフリンはでてこない。場合によっては、こんな記述になる。

 アドレナリン(エピネフリン)及びノルアドレナリン(ノルエピネフリン)

 そう、アドレナリンのことだったのだ! 
 去年12月の日経産業新聞コラムにて、その事実を発見。2006/4月公布の第15改正日本薬局方で、エピネフリンに替えて、今後はアドレナリンが正式名称として日本でも使われる……。

 とっかかりが見つかれば、検索もできる。wikipediaのアドレナリンの記述が、事情をよくまとめている。
 アメリカ合衆国ってのは、システム的に大好きな国だけど、ぼんやりしていると、ひどい目に合わされる国でもある。
 アメリカの国内事情は、まあいい。直接、我々への影響はない。
 しかし、日本では? 

 日本糖尿病協会機関紙月刊糖尿病ライフ『さかえ』
 P16松波総合病院 安田生活習慣病センター長『車の運転と無自覚性低血糖』より

 血糖値がほぼ60-70mg/dl以下になると血糖を上昇させるホルモンであるグルカゴンとエピネフリンが分泌され……
 エピネフリンは、10箇所でてくるが、アドレナリンはでてこない。
 『さかえ』の編集方針は、読者である糖尿病患者<様>向けに目線を下げた内容を心がけているそうだが、はて、どこを向いているのやら(´ヘ`;)
 アメリカで、医学論文を提出する際、アドレナリンでは受理されないらしい。その癖が残ったまま?
 アメリカ標準のカーボカウントを無視しつづける日本の医学界、厚生労働省が、そこまでアメリカを意識しているのかしら。
 例によっておなじみ、不作為の悪意? 
 薬局方の改正まで目が届かない、多忙な現役医師の不勉強は問うまい。頭で患者を意識しつつ、本音は無関心であることを露呈してしまった編集部が情けない。
 <アドレナリン>がテレビで使われる場合は多い。「興奮して、エピネフリンがばりばり出た」と脚本を書いたら、クレームが殺到するだろう。「意味わからん!」
 忙しいから、ドラマもバラエティも見るヒマがない? 
 患者の理解度に興味を持たず、自分たちの文化を守るだけ――そこから見下ろしている限り、読者の心には、永遠に近寄れまい。

「アドレナリンもエピネフリンもどっちでもいいです。一発で糖尿病に効くクスリをください」
 そんな患者ばかりであれば、読者の心に近づこうとする努力など、やっても無駄。そこを見越して、どうせ聞く人はいない! と自分たちで聴くため用に、進軍ラッパを演奏――それが『さかえ』の本心?

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コメント

 私は実は読んでいて・・・エピネフリンって? 一瞬、何度か繰り返して読んでみました。
 でも私がするのはそこまで(笑)
 聞いたことがない言葉だったんで気になりつつも、そのままにしてしまいました。さすがYCATさんです。きちんと調べられて居る所がすばらしいです。
 編集者も医療人が主なので、専門用語や新しい言葉も当たり前で患者のコトをすっかり忘れている? のかもしれません。
 あの雑誌は、優しいような難しいような変な時がありますね。でも好きで読んでいます。
 結局は医療従事者にも読んでもらいたい主旨もあるのかと私は思うので、入り混じったモノが出来上がっているのかな? と私は思ったりしています。

投稿: ぽちゃ | 2007年5月 9日 (水) 19:21

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