« また、お坊ちゃまの仕事? | トップページ | 攻略本 »

2006年1月23日 (月)

楽をすれば、誰かが苦労する

 糖尿病は、守備範囲が広すぎる(´ヘ`;)
0208nursing 代謝は、ひとそれぞれの生命運営そのもの。複雑で当然なんだけど、ついていくのはやっぱり大変。でも、探しては見るもんだ。すばらしい本を発見。
 学習研究社2002/8刊
 糖尿病ナーシング2000円
 姫路赤十字病院福田内科部長編
 2004/10月の第3刷を購入。
 看護師向けのMOOKシリーズ12。
 これほどわかりやすい記述の入門書は初めてだ。二宮先生の新書も良かったけど、大判MOOKだから、図も豊富。レイアウトもいいのだろう。

P95 食事をする時間と食事の量(とくに糖質の量)をできるだけ規則正しくする。

 上のように糖質重視の視点など、知見も最新。

0208CDEtest 看護師向けだけあって、患者の病態認識からはじまるココロケアの面が充実している。この図は、糖尿病療養指導士受験向けテキストからの引用。
 CDEの方や看護師の方の手の内がわかるとマイナス? そうは思わない。
 患者さんがこれを見れば、自分の位置がわかって理解も早まるだろう。ただし「読め!」と押し付けると逆効果。気がついてもらうのが一番――素通りかなあ? 
 第Ⅶ章 糖尿病患者の看護過程 は圧巻! 
 治療説明は、あくまでテーラーメイド(製造/治療側の見方)。
 カスタムメード(患者ひとりひとり用)の治療を受けるためには、代謝が千差万別である以上、このようなケーススタディを自分で見つけた方が早い。症例集みたいなものがあるべきだろう。ネットなら金もかからないし。
 エライ先生やコワイ看護師さんと口をきかずに済む!
 類似例をみつけたら「これですか?」と示すだけでいい!?
 3例しかないが、詳細かつ丁寧な説明、対応案がついている。
 これを自家薬籠中にできた看護師さん/糖尿病療養指導士さんが、高給で報われる日がきてほしいものだ。
 ――ただダイエットの基本でもある、摂取食事量と代謝量のバランスについての記述が見つからなかったのが少々残念。
 指示量をやっぱり守ってほしいようだ。――患者向けじゃないんだから、現場では血糖管理/体重管理にもとづいて「それぞれ違うもんだよ」って言ってほしかった。せっかく上の図で、摂取エネルギーーと適正エネルギーなんて表現をしているのにね。
0301doctor こちらは、ドクター向けのアンチョコ。
 南山堂2003/1刊
 こちらも2004/1に三刷目。
 症例の山なんだけど、3500円もするし専門的すぎる(診療時の保険点数付)。

 この本でもそうなっているが、どうしても治療側は安全策重視となる。自立していない<日本人>相手に治療する以上、やむをえないのだろう。その辺をマリンパ(?)さんは嘆く。

エビデンス好きなアメリカ人は、裁判の為だけに利用している訳だが、日本人はこんな事も知らずに、エビデンスを有り難がっている。アメリカ医療界も日本と同じように、患者の幸せ=病気を治す事だと勘違いして、突っ走っているのだが、患者の側に、医療を受ける・受けないの判断をする意志が明確なので、バランスが取れている。だから、逆に、医療提供側が、自分の信念で突っ走る事が赦されるし、肯定される。

 マリンパの雑感(薬剤師さん? 分子生物学者?)さんは、続けてぼやく。
日本人は、言われた通りにするから……正直言って、困っちゃう。騙されやすくって……。

 医師だって、人の子。あぶない治療はやりたくない。
 微々たる治療費で、しくじれば億単位の補償が必要な場合もある。よけいなことはせずに、できれば楽をして、しかし収入はたくさんほしい! それが普通。
 しかし、うるさいばかりの訪問セールスとはまったく違う。
 目いっぱい利用しつくし、それに見合う報酬を差し上げる価値のある<聖職>のひとつだ。
「いやいや、そんな気を使わず、金をくれ」といわれても、払える額(国民医療費)には限界がある。治療/援助を受ける側が、手助けして、のんびり楽に診察/治療できるようにしないといけないんだよね……。
0301a1c
 ところで、これは有効な標識(^!^)
 37度(A1C7)を越えれば、もっとたちの悪い(合併症)病気のリスクが増える。治療側の基準もこれでわかる。
 薬剤使用時、平熱の35度36度(健常人のヘモグロビンA1C値)にこだわりすぎると、どこかで低血糖となっている可能性が高い。合併症ですぐ死ぬことはない。低血糖による脳への悪影響の方がリスクは大きい。そうした考え方が主流なようだ。

|

« また、お坊ちゃまの仕事? | トップページ | 攻略本 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/95944/8306390

この記事へのトラックバック一覧です: 楽をすれば、誰かが苦労する:

« また、お坊ちゃまの仕事? | トップページ | 攻略本 »