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2005年5月 8日 (日)

『糖尿病とたたかう』

二宮睦雄高崎千穂共著『糖尿病とたたかう』
KKベストセラーズ2005/2月刊 ベスト新書
ninomiya
糖尿病に関する現時点で、最良の本だと個人的に思います。最新の知見が入っているのは当然ですし、何より素晴らしいのは、「わかっている」ことと「まだよくわかっていない」ことを明確に書きわけていることです。

……と、いろいろ書き連ねてみましたが、なかなかアップができません。書くのは簡単ですが、エントリーする価値があるようにとなると容易ではありません。
blog_bana←役に立つかどうかわかりませんが、多くの人の目に触れたらと思っています。続きを書きなさいと思ってくだされば、クリックよろしくお願い致します。豚も木に登ります。

 タイトルはちょっと違うかもしれません。
<たたかう>より、<ともに生きる>が正確です。
 目次 まえがき 序章  糖尿病の基本知識
 ――ここだけ立ち読みしてもいいかもしれません。
    まだ本屋さんに並んでいるはずです。でもたった800円です。
 第1章 糖尿病はこわい! 
 ――初期の経口血糖降下剤による薬害問題が書かれています。
    他の入門書には書かれていないことです。
 第2章 合併症を防ぐ ――失明、壊疽、腎不全が三大合併症で
 すが、高血糖昏睡と心筋梗塞に加え脳梗塞も上げています。
 実は他にもいっぱいあります。
 血管が絡むものすべてに影響――ってことは、全部なのです。
 他の入門書は、ここで<こわい>を使っています。    
 第3章 糖尿病とは何か?
 第4章 糖尿病の症状とその意味
 第5章 なぜ、糖尿病になるのか
 ――原理の記述なので、生化学知識がなかったりするとちょっと難
 しいかもしれません。わからなかったらそこは読み飛ばして
 もう少し知識がついたら読み返してください。
 用語は調べた方がいいです。
 いつか親切で丁寧な説明であることが
 見える日が来ます。
 第6章 糖尿病にかかった時のQ&A
 あとがき
 食事療法と運動療法に関しては、原理をQ&A形式で書くに留めています。大方の書店には、その手の本が山ほどおいてあります。ダイエットの本と同じ棚であることが多いです。近くには当然、料理の本もあります。
 原理を理解していることを前提としているはずですが、さて、どういう現象なのでしょうか? 
 
 2年前の私の食事療法のイメージは、以下の通りでした。糖尿病への一般常識は、今でもそんなものでしょう。

 禁酒禁煙。甘いものはダメ、美味いものも食べちゃいかん。
 空腹感をごまかすために、少ない食事量を
 しつこくぐちゃぐちゃにちゃにちゃ噛み続ける。

 なんだか効果がよくわからない栄養学に頼るしかないらしい。
 診療室の壁には、大昔のままの栄養素のポスター。
 古めかしい(´ヘ`;) その原則を守らせようと、医師、看護師、栄養士などの治療関係者が、ひたすら強制する。
 総体的には、修行道場。精神修養の場と思えばカッコいいが、なんだか汚くってみじめ(´ヘ`;) ――理屈がわからないなら、怪しげな新興宗教に入信するようなものじゃないか? 
 
 困ったもので、治療中のデブ仲間ほどいい加減なことを言います。
「大丈夫だよ。医者がこの薬がいいって勧めてくれたやつがあるから、俺は今まで通り、食べてるよ。一週間に一回ゴルフへ行けばいいんだ。検査も安定しているぜ」
 あとでわかるのですがそれはいちばん危険な状態です(´ヘ`;)
 糖尿病になってインスリンを投与、それで回復したことを広言するようになってからは、いろんな人から「自分もそうなんです」やら「父が、母が……」と驚くほどの人から告げられました。
 どうも管理がうまく行っている人は、沈黙するらしい。
 上述のような暗い暗いイメージから公言しづらい部分もあるのでしょうが、それ以上に共通する外見があります。みなさん、着実な仕事振りだが、静かにひっそりと生きている……。
 
 教育入院の体験記にも書いた通り、少しでも知識を持っていないと、糖尿病治療は覚えることが多すぎてパニックを起こします。食生活=生きること全部に関わっているのですから当然なのですが、英語ができない人が、ある日突然ニューヨークの街中に放り出され、そこで暮らせと言われるようなものです。
 金を持っていれば、誰かが面倒を見てくれるかもしれません。
 どこで食べたらOKなのか、トイレはどこで済ませばいいのか、なぜそうしなければならないのか。手取り足取り教えてくれるでしょう。
 でも普通の人は、言葉ひとつひとつを覚えて意味を知って使わなければなりません。
 隣の人が助けてくれる時もあるでしょう。ひとつ覚えれば、それがきっかけでより多くの意味が見えてきます。
 
 とりあえず医師の指示を守ってうまく行っているから、そのまま生きている。上のたとえに当てはめると、ニューヨークの警察や病院で、誰かに管理されているようなものです。英語で指示された量の食事を取り、あれしろこれしろと英語で言われそんなものかなあと暮らし、なるべくストレスを貯めないように余計なことはしない。
  
 ダイエットの失敗は、デブるだけで済みますが、血糖管理を失敗すると、本人の体調だけでなく、社会的影響に及ぶ場合があります。企業ごとの健康管理がいろんな意味でうるさくなっているので高血糖昏睡のような事態はもうほとんどないでしょうが<突然死>の要因の一つであることに変わりはありません。交通機関の運転手としては危険です。従って企業側は、今後も<糖尿病>診断のある方については新規採用を制限するでしょう。関係者はみなさん否定しますが、他に健康人の応募がある限り、減点主義の人事部は最初に除外せざるをえません。それが日本の企業の現実であると知っているから、みなさん沈黙するのだと思います。遺伝子の問題もありますから、尚更です。親族全員にまで響きかねません。
 
 いいことではありません。しかし中原英臣著『医者に遠慮する患者は長生きできない』にある通り、基本原理を理解せずに成り立つ日本社会の悪癖です。しかしビジネスは福祉事業ではないのも事実です。血糖管理は誰にとっても重要なことであり、糖尿病が採用制限の要因になるなら高血圧なども含め要因が多すぎて、誰も雇えなくなる。一般常識を、そこまで変えなければならないでしょう。
 
7番診察室・・・糖尿病専門医のつぶやき

「すごいですねー、食事療法をしていると肝機能まで良くなって、今まで、なんと悪い食事をしていたのか反省してます!」と患者さんから嬉しいコメントが出てきました。これです、これです。この患者さんはこの数年来肝機能がよくならなくて悩んでいたようで、晴れ晴れした明るい顔で診察室を出て行かれました。これからの人生がこの一瞬で変わったかもしれません。

 患者からこんなコメントをしてくれれば治療者冥利につきるのでしょう。肝機能だけではなく(私のデータです)、驚いたことに、私は40年越しの肩こりから解放されました。いつのまにか後退していた歯ぐきもピンク色になり、一緒に体験入院した方など、近視のメガネがいらなくなりました。(私は、ひどい乱視と老眼入りの遠近両用なので、作り直しとなって大出費となってしまいました)

blog_banaここまでお読みいただきありがとうございます。表現が下手で、これだけ長くなってもまだ足りません。
↑続きを書きなさいとお思いであればクリックよろしくお願い致します。

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